同じ気持ちでスカ? ページ28
明日人間界へ行く。
リリーは自分の思い出の場所を見て回る。
しばらくはここに来れない。
「3年かぁ。」
長いのか、短いのか。
「アレ?もしかして、リリーナノカ?」
突然後ろから声がした。
振り返ると、会いたくない人第3位の美男子で女子達に有名なジョーンがいた。
アリアの好きな人で、、、、
「話すのは久しぶりダナ。」
ジョーンが嬉しそうに笑う。
私の、、、、
「最近イッショニ遊んでナイヨ?今度また3人で遊ぼ。」
元好きな人。
リリーは今どんな顔をしてるかな。
笑っていたら良いな。
なんて答えよう。
ウソはつけない。
「ごめん、忙しいから。」
リリーは背を向けて足早に逃げる。
ここにいたらヤバイことになっちゃう。
自分の気持ちが止められない。
「待って、リリー。」
予想外だった。
腕を掴まれたリリーは一瞬フリーズする。
その隙でジョーンはリリーを引き寄せた。
「、、、っ!!離して!」
「ムリ、今離したら、モウ会えない気がする。」
リリーは必死に抵抗するが、ジョーンの力には抗えない。諦めて、ジョーンをにらむ。
「離してよ、離さないと絶交するから。もう二度と話さない。」
「今もそんなカンジジャンか。変わないよ。」
リリーは睨む。
ジョーンも睨み返す。
「もう会えない気がするって言われても、学校通わなきゃいけないからイヤでも会えるじゃん。」
本当はジョーンの言う通りこれで最後。
次会えるのは3年後。
「永遠に会えないわけじゃないよ。」
逢いたくなくても逢いたいって矛盾してるよね。
リリーは今そんな心境だった。
また好きにならないうちに、行かなくては、
「だから、バイバイ。帰省後にまた会おう。」
ウソをついちゃった。いやでもウソではない。3年後の規制後の学校でって感じだから、ウン!
「だから、カッテニ話終わらせないで!」
終わらせたいのっ!
「今、リリーと話しタイデス。」
私は話したくないのっ!
「ボクネ、、、リリーが!」
「やめてっ!」
ジョーンの目が驚きに見開く。
「それ以上言わないで。」
嬉しいけどダメなの、嫌なの。
「お願い。」
ジョーンの手が緩む。
「同じ気持ちデスカ。」
リリーの目に涙が溢れる。それを拭って笑った。
「同じ気持ちでした。」
リリーはジョーンにまた背を向けて今度は走る。
ジョーンは今度は追いかけてこなかった。
******
もうすぐ人間界へ行きます!
リリーちゃんに新しい恋が実ると良いね
Byザン
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作者名:ザン | 作成日時:2019年8月7日 0時