余命一年【完】

2月 ページ12

僕の姉さんはもうすぐ死ぬ




「ハッピーバレンタイン！＆ハッピーバースデイ！」




学校から帰ってすぐ、姉さんは待っていたかのように花びらを振りまいた。




「掃除、ちゃんとしてね。」




「・・・・へい。」




僕は肩にかかった花びらをはたいて、リビングに入ると




今まで以上に凝った飾りつけ。




「・・・。」




「なんか言ってよ！母さん、寂しいわぁ。」




何処から出したのか、おもちゃのラッパを吹き出す姉さん。




顔を鷲掴みにすると、あいつ噛みやがった。




普通に痛い。





「ケーキ、作ったんだ。頑張ったんだから。」




冷蔵庫から、ケーキを出す姉さん。




「ほら、みて。ここと、ここ。」




「プレゼントも用意してあるよ！まだ、内緒〜えへへ。」




「あ、やっべ、焦げちゃう！」




ケーキを置いて、慌てて台所に駆け込む姉さん。




姉さん、姉さん、姉さん、




ねぇ、






　








　





　




「A。」




「・・・・！」




驚いたように、こちらを見る姉さん。




僕は、ケーキとかプレゼントとか




そういうのいらないんで




一生姉さんと一緒にいたい。







　









　









姉さんが死ぬまであと2ヶ月

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