そうは問屋が卸さない【BTS】 (ページ5)

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私の前世は、日本に住む女子高生だった。

　
両親と兄の4人暮らしで、前世での私の兄は超ハイスペックな男だった。
兄は人差指一本で車を持ち上げる事が出来、夜通しでゲームをした翌日の模試で全国一位、彼女は日本では誰もが知る超大物モデルの可愛い子だった。

　

そんな兄の影響を受けた私は自分の住む県では名のしれている超名門公立高校に進学し、皆の想像する女子高生とはかけ離れた勉強づくめの生活を送っていた。

　
朝五時に起きて、勉強。
学校帰りに塾自習室で10時まで勉強。
夜帰宅したら就寝時刻の12時まで勉強。

　
そんな毎日を過ごし、当初300番台だった私の順位も、時を重ねるにつれぐんぐん上がっていき、一年の学年末テストでは一桁まで上り詰める事が出来た。
兄には到底及ばないが凡人の努力にしては大したものだったと思う。

　

そんな生活、嫌気がささないかと言われることもあったが、そんなこともない。別に両親に強制的にやらされている訳でもなく兄の様になりたいわけでも無い。
ただ成功体験と、収入の高い就職先が欲しかっただけ。
そして、前前世では叶わなかった夢を与えてくれた前世の家族に恩返しをしたかった。

　

それだけだったんだ・・・・。