そうは問屋が卸さない【BTS】 (ページ15)

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私の学校はお金持ち達が通うここでは一番学費の高い高校だ。
自尊心高いキザな狸と化け猫どもが集まる動物園、だと想像してくれればよい。

　

金が絶対の、拝金主義な高校なので金さえあれば学校のヒエラルキーでは頂点にいる事が出来る。
勉強面以外での問題は全て金で解決する事が出来る、世の汚れた真っ黒な部分を立体化させたような内部状況だが、それでも成功者は少なからず排出するものだから、何とも言えない。

　

吐き気がするようなこの高校も期末シーズンに入ると、皆がしっぽ垂らして惨めに勉強をしだすものだから、ふっふっふと前世の驚異的頭脳を持つ私は高みで野郎どもを眺めることにする。

英語と数学は完璧はもう完璧だし、後の教科はテスト週間前にまんべんなく勉強したから怖いものなし。はっはっは！

　

　

「随分余裕があるんだね。」

『・・・・・・・あら、お兄様。御機嫌よう。』

　

うっっっげ。うっっっっ、、、、っげ。

　

「久しぶりだね、A。課題の方はもう終わったの？」

『えぇ。終わりましたわ。』

「へーすごいじゃん。前みたいに手伝ってあげようかなって思ってたけどその必要なさそうだね。良かった良かった。」

『お兄様はお優しいのですね。』

「Aが俺の妹じゃなかったらこんな事しないよ。」

『まぁ！嬉しいですわ。』

　

うふふ、あはは、と恐ろしく感情の籠っていない笑い声がサロンに響き渡る。

　

サロンというのは学校の中で格別に金持ちのご子息やご令嬢たちが(政治的)友好関係を深める為に設置されたものだ。この学校は中高一貫なので、私は勿論、中学入学して早々強制参加させられた。

ただでさえ多いサロンの先輩方一人一人に手土産をもって挨拶しに行かなければならず、苦痛でしかなかった。

サロンに憧れる奴らは驚くほど多いけど、内情を知る私からしたら是非変わってほしい。たまったもんじゃないわ。下手したら社会的抹消されるような息苦しい環境に自ら飛び込みたいとか、本当お前等物好きだなと思う。

　

「そういえば、この前服を全て処分したんだって？テヒョンが驚いていたよ。」

『あら。そんなに異常な事かしら？ゴミをゴミ箱に捨てることは普通でしょう？』

「うん。でもあれらはAの宝物だと思っていたんだ。」

『あんな私の趣向に合わない派手な服がですの。ご冗談を。』