アモーラペリエラットの屋敷 (ページ29)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:2,187 hit

just out of the bath🛁 ページ29

お風呂上がり、ほかほかの体で部屋へ戻る。
天蓋付きベット、埃はいつも払われて清潔だ。
Aはふかふかのベッドへ座り、愛らしいネグリジェ(露出少なめ)のスカートをシーツの上へ垂らした。
｢…はぁ…｣
溜息…夜の風に溶けていくような吐息だった。

ん…？風…？
窓なんか開けたっけ？

｢…？｣
振り向くと、銀髪の美しい髪が月の光に反射して、こちらへ向こうとしているところだった。

｢よう｣
｢不法侵入ですたすけて｣
ごり、と拳銃をギラスのこめかみに突きつける。

｢…違ぇよ髪の手入れに来た｣
｢なんで窓から？入口からで良くない？｣

｢…｣
｢いや黙られても｣
｢それ、そんなもん危ねぇだろ｣
ギラスは拳銃を指差す。
｢ああ…これ…前から持ってるみたいなの…手に馴染むから…｣
｢…｣
ギラスは少し悲しそうな顔でそっと、Aの指をなぞるようにして銃を離させた。
｢あ…返して｣
｢…危ねぇっつってんだろ｣
身を乗り出してギラスの方へ手を伸ばしたAに触れさせないようギラスは黙って遠ざけた。
そして後でとれるように少し押しやるとまた黙ってAの髪に触れた。
指が、梳いていって耳にかけられる。
｢…後ろ向け、道具を持ってきた｣
｢え、あ、うん…｣
緊張気味に背を向けると、繊細な腕が髪をとかしていくのがわかる。
今はスタイルのいいギラスの長い足に挟まれて真ん中に自分が居る状況だ。
指が、耳に触れるたびドキドキする。
それにウトウトとした眠気…
心做しかギラスの楽しそうな雰囲気が伝わってくるような気がする。
溶かされて、解かされて、それからオイルを塗られて毛先までくるんと捩られて、終わり。
｢…(クス)｣
ギラスが少し笑いながらAの髪をとってキスをした。
｢…(！)｣
驚くのも束の間、ピッタリとくっついたままごく自然に腰を引き寄せられ、太ももを持ち上げられ撫でられる。
｢…あの…ギラス｣
｢…なんだよ｣
髪の香りを確かめつつ感触に埋もれて堪能されているのを感じる。
｢あなた……意外とムッツリなのね…｣
｢……俺が育てた髪だぞ｣
｢いえ明らかに育ててない部分が入っているけど｣
指摘には全く無反応だ。
悪びれもせずハグしてくる。
｢…ん｣
ギラスの髪を摘んでクンカするとギラスが唇を尖らせた。
｢やめろ｣
｢えー？ズル…｣
自分だけ。
｢そうだ、フィオの髪も柔らかそうだよね！触ってみたいなぁ…｣
｢天パに用はねぇ｣
｢うわヒドイ｣
夜風が心地よいが、そろそろ離れないとヴィクターが来…