春、来たる (ページ34)

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日常32 ページ34

『ゲホッ…ゴホゴホッ』

棗「蛍！」

苦しくてどうしようもなく背中を丸めた俺の身体を上から優しく棗が抱きしめる。

棗「蛍、大丈夫だ。ゆっくり息を吸って」

ベッドの脇にあった吸入器を取って俺の口元に持ってきてくれる。

何回か吸入と深呼吸を繰り返すと、少しづつ咳は治まっていった。

『あ…りがと棗』

棗「ああ。なあ、蛍」

棗は俺の寝ているベッドに座って俺を前から抱きしめた。

『なつめ？』

棗『俺、蛍が好きだ』

『へ？…好きって』

抱きしめる力が弱くなったと思ったら、不意に唇に柔らかいものが当たって強く吸われた。

『ん……な、んつめ？』

チュッというリップ音がして棗は顔を上げた。

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申し訳ないです。

来週、再来週辺りには更新を再開しますのでよろしくお願いしますm(_ _)m

しのみや