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日常17 ページ19
結婚式場に着き、兄弟たちは教会の方に行くのを見送って俺は後から来るであろう片割れが立っていた。
スーツにネクタイ。いつもこんな格好しないから動きにくくて気持ち悪い。
母さんの何度目か分からない結婚。血の繋がらない兄弟がまた増える。血の繋がりは特に気にはしていないが、兄や弟達のように直ぐに受け入れるなんてことは俺には出来ない。だからといって俺が母親の結婚に反対することは出来ないし、結局、俺が我慢しなきゃ行けないんだよな。
『ケホッ…』
やばい。咳が出てきた。酷くならないうちにここから離れなきゃ。
棗「蛍!お待たせ」
『棗!……ケホッ…ケホケホ』
棗「ごめんな。遅くなった。」
口を抑えて蹲っている俺の背中に棗がそっとカーディガンをかけてくれる。一緒にしゃがんで背中をゆっくり撫でられた。
『ありがとう……だいぶ治まった』
棗「立てるか?」
『うん。』
伸ばされた腕を掴んで引き上げられる。そのまま棗の腕に体重をかけるように式場までくっついて歩いた。
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作者名:しのみや | 作成日時:2020年3月14日 22時