春、来たる (ページ11)

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日常9 ページ11

『ただいまあ～』

俺の第2の家！通称、棗の家！

「「ニャー！」」

扉を開けた途端、棗の飼い猫の“つばきとあずさ”が
俺の顔面目掛けて飛びついてきた。

相変わらずの可愛さに頭を撫でる。

棗「今から飯作るから、ちょっと相手を頼む」

『はいよお』

ほら行くぞと言って2匹を抱える。
今日は久しぶりに棗のご飯が食べられると思うと嬉しくてしょうがない。猫2匹を相手しながら、キッチンに立つ棗の後ろ姿を眺めた。

『いただきます！』

今日のご飯はオムライス！俺の好物！
卵の半熟具合とか、チキンライスの香ばしさとかもう最高！思わず、顔がふにゃふにゃしてしまう。

『おいひい』

棗「そうか。」

家族でワイワイ食べるご飯も美味しいけど、こうして棗と2人で食べるオムライスは格別だ。

あっという間に食べてしまい、棗に「ちゃんと噛んだのか？」なんて言われてしまった。一応、俺と棗は双子なので年齢も同じなのに、どうしてこう俺から見ると棗のほうが年上に見えるのか不思議でしょうがない。まあ、双子といっても棗の方が先に生まれたから
俺の兄貴には変わりないんだけどね。

その後、俺から先にお風呂に入って、後棗がお風呂から上がれば寝るばっかりになった。
棗が上がるまでは起きていようと思い、テレビをつける。すると、何故か俺の特集番組？みたいなのが放送されていて驚いた。

『日本を代表する天才ピアニスト、朝日奈蛍か。』

“天才”ねぇ