19話 困惑 ページ19
痛い
此処はどこだろう
あたしさっきまで鬼薔薇様と一緒にいたはず
「鬼薔薇様…？」
周りを見渡しても人の気配すらない
不安になって鬼薔薇の名前を呼ぶ
返事は返ってこない
「ねぇ鬼薔薇様…どこ…？」
見たことのない部屋
ほんのり甘い香りが漂ってる
窓の無い部屋
薄いピンクのキャミワンピースを着せられている事に気が付く
手には鎖が繋がれている
如何して？
いつの間に？
必死で記憶を辿る
その時、部屋の扉が開いた
入ってきたのは鬼薔薇様
「あっ…鬼薔薇様…あの…」
鬼薔薇様があたしの頬を叩いた
事態が上手く飲み込めず固まる
鬼薔薇「…うるさいよ」
「…ぇ…ぁ…ぇっと…」
先程よりも強い力で叩かれる
鬼薔薇「今後喋るのは禁止。僕の言う事だけやっててくれる？」
あたしは恐怖で曖昧に頷く
鬼薔薇「じゃ、君のデスノートにこの紙に書いてる名前を書いて欲しい。よろしくね」
そう言うと鬼薔薇は出て行ってしまった
…どうして鬼薔薇様が…
必死に考えるけど頭の中は霧がかかったように理解できない
右隣の部屋からうめき声が聞こえる
左隣の部屋からは泣き声が聞こえる
渡された紙を確認する
知らない名前
ざっと数百人程度
この人達を殺してどうするんだろう？
それよりも、あの優しかった鬼薔薇様が変わってしまった事が怖い
まだ頬に叩かれた感触が残っている
…その時、左隣の部屋から鬼薔薇様の声が聞こえてきた
鬼薔薇「ふふ…よくやってくれたね…君が1番だ」
女「嬉しい…」
不協和音が響く
憎い
鬼薔薇様の愛はあたしだけの物なのに
殺してやりたい
全身の血が沸騰するように熱くなるのを感じる
嗚呼、今死神の目があれば
…ふとアキトの事を思い出した
あたしが鬼薔薇様と手を繋いだりするのをどういう気持ちで見ていたんだろう？
途端に申し訳ない気持ちが込み上げてくる
ごめんなさい、アキト君…
デスノートに鬼薔薇様に貰った紙に書かれてる名前を書いた
鬼薔薇様、あたし頑張るから
だから嫌わないで
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←18話 死神の目
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狂姫(プロフ) - MINORIさん» コメントありがとうございます＼(^o^)／嬉しいです！(｀；ω；´) (2022年10月26日 0時) (
レス) id: 13052b3de7 (このIDを非表示/違反報告)
MINORI(プロフ) - 読んでみました!続きが気になります…!三角関係的なのがおもしろいです! (2022年10月25日 23時) (レス) @page16 id: d1ddcbe9ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狂姫 | 作成日時：2022年7月2日 0時
