14話 不安 ページ14
午前3時、アキトの泣き声で目覚める
鬼薔薇と別れた後、アキトと家に帰ってずっと一緒に喋っていた
確かベッドに入ったのが0時だったから、まだ3時間しか眠っていない
「アキト君…？なんで泣いてるの？」
優しく声をかけてみるが泣くばかりで返事はない
「泣いてちゃわかんないよ、ほら、どうしたの？」
アキト「ううん、な、なんでもないの」
そう言って赤く腫れた目で寂しそうに微笑む
「なんかあったんなら言ってね？」
「……Aちゃんはほんとに俺の事好き？」
アキトは寂しく微笑んだ顔のまま問う
「好きに決まってるでしょ」
ベッドから立ち上がり、冷やしたタオルを持ってこようとするとアキトに腕を掴まれた
アキト「待って、お願いだから置いてかないで、独りにしないで…っ」
「置いてくって…ちょっとタオル取ってくるだけだよ？」
アキト「ほんと？その間に逃げていっちゃうとかしない？」
「そんな事する訳ないじゃん、すぐ戻ってくるから待ってて？アキト君の綺麗な目が腫れちゃったら大変」
アキト「俺、不安なの。目を離した隙にどこか遠くへ行っちゃいそうで」
「行かないよ、大丈夫だから」
アキト「ほんと？」
腕を掴んだまま潤んだ目であたしを見つめてくる
「本当だよ。それにアキト君を置いてどっか行くなんてできないから」
アキト「あぅ…それでも不安…」
「大丈夫だって言ってるじゃん」
何度も同じ事を確認してくるのが面倒で、そう言ってアキトの手を振り払ってしまった
「あ…」
気付いた頃にはもう遅い
アキト「ねぇなんで振り払うの？嫌だった？嫌だったのなら謝るから、嫌わないで…」
「嫌わないよ、大丈夫。不安なら一緒においで」
泣きじゃくるアキトに優しく声をかける
アキト「絶対俺の事面倒だって思ってるでしょ？わかってるの。俺が重くて我侭で迷惑だって。でもAちゃんが好きなの……っ」
「あたしも、アキト君の事好きだよ？」
アキト「ううん、Aちゃんが想像してるより俺はAちゃんが好きなの…こんなに好きになったのは初めてで…嫉妬と不安で死んじゃいそうなくらい大好き…」
「アキト君…」
アキト「お願い、俺を一人にしないで…本当はAちゃんが他の男と喋るのも嫌。Aちゃんの視界に他の男が入るのも嫌。奴 隷で良いから1番傍にいさせて」
大粒の涙をぼろぼろ溢しながら縋り付いてくる
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狂姫(プロフ) - MINORIさん» コメントありがとうございます＼(^o^)／嬉しいです！(｀；ω；´) (2022年10月26日 0時) (
レス) id: 13052b3de7 (このIDを非表示/違反報告)
MINORI(プロフ) - 読んでみました!続きが気になります…!三角関係的なのがおもしろいです! (2022年10月25日 23時) (レス) @page16 id: d1ddcbe9ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狂姫 | 作成日時：2022年7月2日 0時
