13話 鬼薔薇とアキト ページ13
次の日、鬼薔薇にまた同じ喫茶店に呼び出された
「あの…昨日はごめんなさい」
鬼薔薇「気にしなくて大丈夫さ…今日は昨日の返事を聞かせてくれるかい?」
隣にいるアキトが思いっきり鬼薔薇を睨み付ける
鬼薔薇「…フッ、何か言いたい事でも?」
鬼薔薇は余裕な笑みを見せる
アキト「別にー?」
そう言ってアキトはそっぽを向く
鬼薔薇「話を戻そうか。昨日の返事を聞かせてくれ」
鬼薔薇があたしの手を握る
あたしも鬼薔薇の手を握り返す
しばらく鬼薔薇と見つめ合っていると、アキトに軽く足を踏まれた
もうやめて、と言いたい様だ
パッと鬼薔薇の手を離し、アキトの手を握る
アキトは満足そうににっこり笑う
そこであたしはお手洗いに行く為に席を立った
アキト「フッ、馬鹿だよねぇ。Aちゃんに利用されてるだけなのに」
勝ち誇ったようにせせら笑う
鬼薔薇の目付きが変わった
鬼薔薇「Aが俺を利用…?どういう事だ?」
アキト「どういう事って、そのままの意味だよ?鬼薔薇はAちゃんに利用されてるだけなの。Aちゃんが本当に好きなのは俺」
鬼薔薇「まさか…また君の妄言かい?」
冷静を装うが隠しきれてない戸惑い
アキト「本当だよ?だってAちゃんから聞いたんだもん」
鬼薔薇「まさか…Aは僕に惚れているはず…」
アキト「フンッ、自惚れるのも大概にしなよ。Aちゃんは君には惚れてないよ」
鬼薔薇「そ、そんな訳ないだろ!?ま、まぁ、もしそれが本当だとしてもAは君の事も愛していない」
アキト「……そんなの俺が1番わかってるよ…」
鬼薔薇「え…っ?」
「ごめん、遅くなっちゃって」
何も知らないようにアキトの隣に座る
アキトはいつもの様に手を握る
鬼薔薇「A…」
「なぁに?鬼薔薇様」
鬼薔薇「…いや、なんでもないよ」
鬼薔薇は、少し複雑そうな顔で笑った
鬼薔薇「実は、Aに渡したい物があるんだ」
「ぇ!?なんですかー?」
鬼薔薇は、小さめの紅い箱を取り出した
鬼薔薇「付けてみて。もしサイズが合わない様なら言ってね」
そう言って渡されたのは紅い薔薇の指輪だった
「うん…ぴったりです」
鬼薔薇「気に入ってくれたらなら嬉しいよ」
アキト「Aちゃん、そろそろ帰ろ?」
少し怒ってそうな、不安そうな顔のアキト
ちらりと鬼薔薇を見ると「大丈夫。また連絡するよ」と言ってくれた
鬼薔薇に軽くお礼をして、アキトに手を引かれ店を出た
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狂姫(プロフ) - MINORIさん» コメントありがとうございます\(^o^)/嬉しいです!(`;ω;´) (2022年10月26日 0時) (レス) id: 13052b3de7 (このIDを非表示/違反報告)
MINORI(プロフ) - 読んでみました!続きが気になります…!三角関係的なのがおもしろいです! (2022年10月25日 23時) (レス) @page16 id: d1ddcbe9ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狂姫 | 作成日時:2022年7月2日 0時