家出!? ページ24
Noside
此処は、泣く子も黙る白ひげ海賊団の舟であるモビー・ディック号の甲板の上。そこでは、男達が何やら必死になって走り回っている。
あの1番隊隊長である、不死鳥マルコさえも、鬼の形相で飛び回る。その原因となる、1枚の置き手紙があった…その手紙には
[探さないで下さい。By耳郎]
と、一言だけ書かれていた。これを見た時の第一発見者である火拳のエースの驚きようと言ったら、傑作ものであったそうで。
そこからの火拳の行動と言えば、大絶叫しながら他の者達に知らせ回ると言ったものである。
その火拳の蒼白とした形相に、隊長隊員ナースに親父も驚く程。
まぁ、与太話はこの辺で。
何より家族が1番の海賊団、その上妹とくれば大騒ぎである。男達だけでなく、ナース隊の皆もくまなく船内を探し回る。
中には、彼女の電伝虫に掛けてみるが一向に繋がらず、果ては不死鳥マルコが船から程近い海周辺を飛び回って探す。
しかし、何処を探しても彼女のあの口調的な耳も、黒い服に身を包んだ影すらも見つからない。これに関して、流石の白ひげこと、親父が苛立ちを露にする。
その漏れ出る覇気で、幾人の船員達が気絶して行き、隊長総出で止める始末である。
一方、或る意味カオスと化している状況を他所に元凶である、耳郎はと言うと…
ベイ「ねぇ耳郎…本当に何があったの?貴女が家出だなんて…」
白ひげ海賊団傘下である、氷の魔女のベイの所に来ていた。特にこの2人は大の仲良しなのだ。
耳「いやぁ、なんつーか…大した事では…ウチの中では結構大した事あるんだけども…モゴモゴ」
そんなベイの質問に、モゴモゴと言葉を濁す彼女の反応に、ベイも焦れったさを感じる。
ベイ「全くもう…今は私以外に誰も居ないなら、構わず言ってご覧なさいな。私達、家族でしょ?妹は姉に甘えるものよ。」ナデナデ
その一言に、耳郎は何だか安心した様な表情になる。こういう時の姉の存在とは、とても頼りになるもので、ナース達も居るが、それと違い同じ戦闘員同士の姉妹として、とても心地が良いのだ。
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