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私たちは、ごく普通の家族だった。
無口な父親に優しい母親、そして美人な姉に眉目秀麗な兄。そんな彼等に囲まれ、私はとても幸せ色の生活を送っていた。
だが両親は、私が小学六年生の時に亡くなってしまった。
それはヒグラシの鳴く、夏の終わりが尾を引く蒸し暑い大雨の日。スリップした車に跳ねられ、二人はもう私たちの待つ家に、「ただいま」と帰ってこなくなった。
それから、姉と兄と私の三人家族になった。寂しさをお互いで埋め合い、三人で仲むつまじく暮らしていたのだ。
私よりも12歳年上の姉はまだ子どもだった私の面倒を見てくれ、私たちが不自由しないように一生懸命働いてくれていたのである。
しかし、それがいけなかった。元々身体の弱い姉は無理がたたって、両親の下へと私たちよりも早く飛び立ってしまったのだ。
私が中学二年生の寒い寒い冬の日。その日は冬の中では割と暖かい日だとニュースキャスターの男の人は言っていたが、私にとってはとても寒く、一度気を抜けば凍えるような寒さだった。
恐らくそれは姉が居なくなってしまったからだろう。そうしてその年の冬から、何だか寒くなった気がする。部屋も、心も、隙間風が吹いては私を凍てつかせた。
優しい優しいお姉ちゃん。
そんな彼女が最後に私へ向けて言った言葉を決して忘れはしない。だがそれは、とても難しいことだった。
彼は変わってしまったのだ。
時々意地悪をするけれども本当は優しくて、誰よりも私のことを思ってくれる。そんな彼、そーちゃんはお姉ちゃんが居なくなってから人が変わったように冷たくなった。
まるで、お姉ちゃんが亡くなった冬のように。
――――もう、その冬から一年と少しが経った。
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ハル(プロフ) - マキさん» わ〜（ ; ; ） ありがとうございます！！ そう思っていただけたのなら嬉しいです！！ これからもよろしくお願いします！ (2018年2月18日 14時) (
レス) id: 25f689583f (このIDを非表示/違反報告)
マキ(プロフ) - 面白いです(^^) (2018年2月18日 8時) (レス) id: 28245e4945 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ムーたんさん» ありがとうございます！続編、ぜひ見ていただけたら嬉しいです(＾＾)これからもよろしくお願いします (2016年6月8日 20時) (レス) id: 74bf78ff90 (このIDを非表示/違反報告)
ムーたん - 続篇、楽しみです！これからも頑張って下さい！！ (2016年6月7日 17時) (レス) id: 5500c96e92 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ムーたんさん» ありがたいお言葉頂戴します(＾＾)これからもどうぞよろしくお願いたします！ (2016年5月7日 20時) (レス) id: 74bf78ff90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時：2016年4月26日 21時
