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強欲な ページ7

 
 
 
 
 
「私は既に死んでいますよ」
 
 
やっとの思いで告げると彼は彼の顔を私に見えないように隠し、ため息をつく。
 
 
「わかっていますよそんなこと」
 
「なら、何故庇ったんですか
 
 もう死んでいるのだから、何も変わらないことくらいあなたはわかっているでしょう」
 
 
正直引いた。
 
こんなことをして、命を冒すことをしてまで、そうまでしてこの人は『既に死んでいる』人間を助けようとした。
 
必死の形相で、一切の綺麗さは感じさせなかった。
 
死んでいてもおかしくなかった、のに。
 
 
「……教えてください」
 
 
 
 
 
 
 
 

非情な→←怠惰な



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作者名:翼理 | 作者ホームページ:https://  
作成日時:2017年7月16日 9時

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