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和「ふーん。
んじゃ俺が居ない時はいつも送ってもらってるんだ」
これなんだよ
子供みたいに拗ねてるみてぇ
まあ拗ねてるんですけどね、実際。
2人で歩けない事。
それだけではなく、とにかく『2人で』がかなわない世界で生きてる俺。
でも、それが叶わないのは俺だけで
Aは違う
それを目の前で突きつけられて
明るい場所でああしてAの横に立っていられる事にイラついていた。
いつもならこういう事をわざわざ口に出したりしない
それは俺はもちろんのことAもそうで
２人ともネガティブな言葉や態度を表に出すことを好まない性格だからか
こんな風になることなんて数えるほどしかなかった。
Aの家に着いて２人とも黙ったまま部屋に入る
リビングの灯りをAが点けて俺を見た
久しぶりに見るその顔
なのに黒目がちな目はユラユラ揺れてて…
…しまった。
そう思ったけれどふと目に入る首から胸元にかけてのライン
いつもならキッチリしたシャツにスーツ姿がほとんどなのに
今日は首もとの少し開いたワンピースにジャケットで
そんなに身長の大きくない俺でも上から視線を落とすと見える鎖骨にドキッとすると同時に
これを見てたヤローがいるかと思うとどうにもざわつく心が抑えられなかった。
和「ねぇ、なんで今日はここ開いてんの？」
そう言いながら左手の中指で首元を下へ引っ張る。
和「こうしたら、見えちゃうよ？」
Aがびっくりして俺の左手を慌てて外そうとする
「そんなつもりも無いし、そんなことする人いないです。」
Aがゆっくりと
大きく息をはきながらそう答えるけど
和「そう思ってるのはAだけかもよ？
さっきのヤツにだって気軽に頭触られてたし」
あぁ、俺こんな事が言いたいんじゃないのに。
黙って俯いていたAが顔を上げる
「和也さんなんかみんなにお腹も下着も見せてるくせに！」
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作者名：雪月
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=verbena
作成日時：2013年12月21日 7時
