レモン色、ひらり番外編～Apres cela～（Kazunari.N) (ページ17)

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Valentine　ページ17

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「・・・私帰ります」

和「は？何言ってんの？」

ほんとに帰ろうとコートとカバンを持つAの腕を咄嗟につかんだ。

「離して！」

「和也さんのバカ！」

え？！

ほとんど感情を爆発なんてさせたことのないAが俺の腕を振りほどいて俺の家から出ていく。

人間びっくりするとほんとに体が動かないんだ、なんてどっか別の自分が考えてる。

ふと我に返ってあわてて玄関の扉を開けてもAがいるはずもなく

後に残されたのはまったく訳がわからない俺だった。

俺、何かしたか？

とにかく訳が分からなかった。

その日は世にいうバレンタインデーで

収録と取材があったけれどそんなには遅くならない予定だった。

まぁ世にいうバレンタインだから当然、そこはAに

「和也さん、その日かそのあたりで都合のいい日ありますか？」

って聞かれたのが先週。

14日の夜なら大丈夫だと伝えると嬉しそうな声で

「じゃあ、会えますか？」

和「んじゃさ、俺ん家で軽い夕食作って待っててくれてると嬉しい」

「わかりました。何か温かいものにしますね。バレンタインだから何か食べたいものありますか？」

和「ないない。俺甘いものも得意じゃないからチョコもいらないから」

そういう普通の会話をした

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