879話です ページ33
「グッドモーニング!!ユキちゃん!!」
ティナさんと話しているとガチャリと扉を開け元気よく入ってくるは加藤さんである。不気味なほどニッコニコと笑う彼の姿はどこか異様だ。
警戒するように距離を置く私に加藤さんは口を尖らせる。
「もーそこまで警戒しないでおくれよぉ。オレちんからしたらバッド、ユキちゃんからしたらグッドなニュースを持ってきたのにぃ」
「……それより中国人はどこへ行ったんですか?」
「それよりってひっどいなあ。ま、そこがユキちゃんらしくていいけど♪んでチャイニーズのおっちゃんだっけ?彼なら出払ってるよん。どこへ行ったのかは君の想像の通りだと思うけど」
私の心境を見透かしたように一言述べる加藤さんに眉を寄せる。何故何も言っていないのに私が想像した人物が分かったのだろう。
「……遥弥さんのところですか?」
「ポンピーン。彼、めちゃくちゃ雲雀遥弥を目の敵にしてんのよねん。それと隠れてる君のことも。なんでだろーねー」
加藤さんが来た瞬間、ティナさんは姿を消してしまった。何故姿を消したのか知らないが微妙に気配は感じたので近くにはいてくれているのだろう。
『あっれー?これでも気配消してたつもりなんだけどなぁ』
加藤さんの問いかけに応じるようにひょっこりと私の後ろからティナさんが現れる。
「またまたぁ。ちょこーっと殺気が漏れてたよーっ」
『あっ!そうなんだっ。ごっめーーん!!なんか君の話し方にイライラしちゃってたかもーっ』
「あははっ。今の発言はちょっと傷つくなぁオレ」
とわざとらしく傷付いた顔をして肩を竦める加藤さんにティナさんはクスクスと笑う。
『寝言は寝て言うなら寝言なんだよー』
「……オレ、君になんかしたっけなぁ。オレは対する当たりが強いや」
『うふふー。どうかなぁ』
……怖い。なんかティナさん、怖い。
笑ってるのに彼女の目が笑っていない気がする。それは加藤さんも同じで笑っているのになんか目が笑ってない。
なんだろう。二人とも笑顔なのにギスギスとした雰囲気は。そしてティナさんの方から冷気が漂ってきている気がする。
「……結局のところ貴方、何しに来たんですか」
その空気から抜け出したくて、加藤さんに問いかけると加藤さんは「だーかーらー」とこちらを見る。
「グッドなニュースを持ってきたんだって!!君を向かえにきた沢田綱吉チームが今回の試合で勝ったというグッドなニュースをさ!!」
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作者名:夜野兎×さにー☆彡 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2018年10月1日 7時