彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十七章】

773話です ページ6

倒れかかるツナを獄寺さん、山本さんが慌てて支える。全力で倒しにかかったのだ。疲労困憊、立ってるのがやっとの状態なのだろう。

よくやった。と声をかけるリボーン先生にツナはでも、と言葉を零す。その呼吸は荒く私と悠弥はツナの背を撫でた。少しでも呼吸が整うように。

そんな私達にツナは呼吸を整え始める。それなりに整え終わるとγとユニがと泣きそうな声で消えた彼らの名を呼んだ。

「姫…アニキ！！」

「こんなのってありかよ〜〜〜〜っ！！」

うわあああっと泣き叫ぶが聞こえてくる。三浦さんと笹川さんはビアンキさんの腕の中で静かに涙を流していた。

「γとユニだけじゃない……この戦いは多くの人が傷付きすぎだよ…」

眉間に皺を寄せツナが叫ぶ。辛そうに、悲しそうに、泣くのを堪えるように……ツナは叫んだ。

とここでドサっと倒れるが近くから聞こえた。そちらを見れば血を吐きじべたに倒れる桔梗の姿がある。

「てめーのボスはくたばっちまったぜ」

ししし、と笑うはベルフェゴールだ。その近くにはヴァリアーの幹部が勢揃いしている。

「次は貴様の番だ」

「殺され方の希望とかあれば聞きますけどー」

ヴァリアー達に冷たく眼差しを向けられ、桔梗はぐっと顔を歪める。万事休すといった表情を浮かべる桔梗にツナが慌てて待ったをかけた。

「ちょっ何をしてるの！？もうこれ以上の犠牲者はいらないよ！！」

フラつきながらも自力で立つツナにレヴィは睨むようにツナを見た。

「こんなカスをかばってどうする気だ。こいつは殺ししかできぬ怪物だぞ！！」

たしかに……彼らは並外れた人外の力を持つ者だ。流石にこのまま放置というのもヴァリアー側として納得出来ないのだろう。

とここでレヴィの発言に「それは違う」と否定する者がいた。松葉杖をつきながらこちらに来る入江さんだ。

「彼らは元々一般人だ…」

立ってることすら辛いだろうに、ここまで歩いてきたのだろうか。脇腹に手を添え歩みを進める入江さんにツナは目を丸くした。……のに対し、桔梗は彼の名を忌々しそうに呼んだ。

入江さんは語る。ミルフィオーレの幹部時代に強力な人材を引きいれるため世界各国のマフィア・軍人・殺し屋・学者。全てのデータをチェックしていたが彼らを見たことがない、と。

「考えられるとすればリストアップされない一般人だということだ…」

入江さんの言葉に桔梗は「一般人とは安い言われようだ」と嘲笑する。

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