彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十七章】

805話です ページ38

「ええ、わかりま……」

わかりましたと最後まで言葉が発することはなかった。ぞわりと悪寒が背筋に走り総毛立つ。ハッと振り返るが何もいなかった。

……なんだ…なんだろう、この嫌な予感は。

携帯を握る手を強めると遥弥さんがユキ？と声をかけてきた。唐突に黙り込んだ私を不思議に思ってのことだろう。

「どうしたの？」

「……それが…あの…ですね、今なんか悪寒が」

「悪寒？……ってことは嫌な予感がするのかい？」

「……はい」

誰が、どこで、何が起こっているのかまではわからないがカンが警鐘を鳴らしている。

モヤモヤとした気持ちが胸に渦巻き、手を当てていると……ゴトッ。隣から何かを落とす音が聞こえた。

ああ、そう言えばと私は思い出す。遥弥さんと通話してて忘れていたが、9代目が守護者に指示を出し家まで送ってくれるそうなので、お言葉に甘えてツナと一緒に乗せてもらっているんだった。

床に落ちたツナの携帯は私同様通話中になっている。獄寺さんからのようだった。

「ツナ？」

「っ。すみません。運転手さん！！中央病院に向かってください！！！できる限り早く！！！」

ツナの焦りを滲ませた声に私は耳元に当てていた携帯を少し離す。

「つ、ツナ？どうしました？」

カタカタと震えるツナは顔色がとても悪い。これは何かあったなと思っているとツナは蚊の鳴くような声でこう告げた。山本さんがやられたと。

「どこでですか？」

「野球部の…部室だって…」

「容態の方は？」

「……ご、ごめ、そこまでは…けど獄寺君の声が…震えてた」

……そのツナの一言で私は察した。もし傷の具合が軽傷なら獄寺さんはツナに電話なんてしないだろう。更に言えば獄寺さんの声が震えていた。山本さんのことで彼が声を震わすことなどないに等しい。なのに震えてたってことは重体だと考えられる。

「遥弥さん。山本さんが…やられました」

「なんだって」

「場所は野球部部室。容態は獄寺さんの声が震えるほど重体だと考えられます。私達はこれから中央病院に向かいます。遥弥さんはどうされますか？」

「……後から向かう。確か犯行現場は野球部の部室だよね？」

「了解しました。すみません、リボーン先生にもかけるので切りますね」

遥弥さんから返事を貰い通話を切った後、すぐにリボーン先生にかけると先に現場に向かうと言って切られた。

耳に当てていた手をゆっくりと膝元に下ろすと、ツナほどではないが微かに身体が震えていた。

806話→←804話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す