first ××× (CL) ページ47
.
「A」
『っ、』
「こっち見て」
『っ！む、むり！』
「そんな身構えられるとやりずらいんだけど」
『っ、だって』
必死に閉じていた目を開けると、思っていた以上に近い距離に慌てて身を引いた。
そんな私にはぁ、と大げさにため息をついた彼をみて
自分の情けなさに泣きそうになった。
『初めてなんだもん....』
今度はあからさまに目を背けられて。
あぁ、絶対めんどくさい女だって思われてる。
鼻の奥が熱くなって涙がじわりと目元に浮かんできた。
『い、言いたいことあるんだったら、口に出して言ってよ！』
「言ってもいいの？」
鋭いその眼差しが私の心臓を突き刺す。
自分から言っておきながら、思わずううっと唸り声が漏れた。
どうせ年上のくせに余裕がないとか可愛くないとか、そんなわかりきったことを言われるんだ。
だってしょうがないじゃない。
誰かを好きになったのも、誰かと特別な関係になったのも、チョンロが初めてなんだから。
そりゃあ、チョンロはそういうの、慣れてるのかもしれないけど。
ぎゅっと目を閉じると、目の淵に溜まっていた雫がこぼれ落ちそうになった。
「A、」
彼がするりと猫のように身を滑らせて、再び私にすり寄って。
そして、私の耳元でぼそりと囁く。
でも、それは予想していたような言葉ではなかった。
「すっごい可愛い」
次の瞬間、彼の唇は私のそれに触れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 949人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ベニ(プロフ) - パピ子さん» わ！ありがとうございます〜！2も出来ましたので、また読んでいただけると嬉しいです🥰 (2022年12月29日 22時) (
レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
パピ子(プロフ) - やったぁー٩(●˙▽˙●)۶Part2楽しみにしてます！！ (2022年12月29日 0時) (レス) @page48 id: 504443380d (このIDを非表示/違反報告)
ベニ(プロフ) - jenさん» なんと嬉しいお言葉、ありがとうございます🥹親子シリーズ、ありですね...笑 ほかのメンバーのお話もぜひ書きたいと思いますので、気長にお待ちください〜！ (2022年12月28日 13時) (レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
jen(プロフ) - こんばんは…！いつも楽しく読ませていただいています 甘い…甘くてヘナヘナです｡:.ﾟஐ⋆*･:*ジェノくんステキ！ドリムちゃんたちみんな見てみたいです (2022年12月28日 0時) (レス) @page46 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ベニ(プロフ) - るんるさん» ありがとうございます...！来年のクリスマスのご予約ですね？笑 ご期待に添えるようにがんばります🥰 (2022年12月26日 22時) (レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ベニ | 作成日時：2022年11月30日 18時
