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『チソンってさ』
「うん」
『彼女、欲しくないの』
「欲しいけど」
『さっきの子、可愛かったじゃん』
「タイプじゃない。あと性格悪いのは絶対嫌」
『あぁ、なるほど』
「Aはどうなの最近、いい人いないの」
『いると思う？』
「全然」
『おい』
まぁいざとなったらチョンロくんがもらってくれるらしいから大丈夫、といつも上から目線で茶化してくる某お坊ちゃまを脳裏に浮かべて私が呟くと、
「は？」と真顔で低い声を響かせるチソン。
すみません冗談です、と謝ったのに頭を小突かれた。
もう、痛いなぁ。
『ずっと思ってたんだけど、チソンってなんでモテるのに彼女作らないの？
あ、もしや片想いしてる子でもいるとか』
「......別に好きな子ぐらい、いてもいいじゃん」
『え、いるの！！うわぁ、チソンに惚れられた子とかご愁傷様じゃん〜』
「うるさいな殴られたい？」
『やだ暴力的ー』
またいつもの口喧嘩が始まったかと思えば、彼はため息を吐いてスツと立ち上がると、大きく伸びをして。
ちらりと彼の方を見た。
(好きな人、いるんだ。)
私の首元を、生暖かい初夏の風が吹き抜ける。
ちょっとだけ、ほんの少しだけ、胸の奥が痛くなった。
その時、くるりと振り向いてこちらを見下ろしたチソン。
昔からずっと変わらない、きらきらと綺麗な瞳と視線がぶつかった。
「Aってさ、」
『うん』
「ほんとに可愛くないよね」
『あんたに言われたくないし』
「A」
『なに』
「ご愁傷様」
『は？』
頭にクエスチョンマークが3つほど浮かんでいる私をじっと見た彼は
「さっさと気づけ、鈍感」と呆れたように笑って。
ぽん、と私の頭に手を置いたかと思えば颯爽と屋上を後にした。
『何それ、意味わかんな................い、』
一人屋上に取り残された私がその意味を理解したのは、
昼休みの終わりを告げるチャイムが遠くで鳴った頃で。
熱く火照った顔を片手で抑えながら、長い長い片想いに終止符を打つために
私は屋上を飛び出した。
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ベニ(プロフ) - パピ子さん» わ！ありがとうございます〜！2も出来ましたので、また読んでいただけると嬉しいです🥰 (2022年12月29日 22時) (
レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
パピ子(プロフ) - やったぁー٩(●˙▽˙●)۶Part2楽しみにしてます！！ (2022年12月29日 0時) (レス) @page48 id: 504443380d (このIDを非表示/違反報告)
ベニ(プロフ) - jenさん» なんと嬉しいお言葉、ありがとうございます🥹親子シリーズ、ありですね...笑 ほかのメンバーのお話もぜひ書きたいと思いますので、気長にお待ちください〜！ (2022年12月28日 13時) (レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
jen(プロフ) - こんばんは…！いつも楽しく読ませていただいています 甘い…甘くてヘナヘナです｡:.ﾟஐ⋆*･:*ジェノくんステキ！ドリムちゃんたちみんな見てみたいです (2022年12月28日 0時) (レス) @page46 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ベニ(プロフ) - るんるさん» ありがとうございます...！来年のクリスマスのご予約ですね？笑 ご期待に添えるようにがんばります🥰 (2022年12月26日 22時) (レス) id: e864c7390a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベニ | 作成日時：2022年11月30日 18時
