憂鬱さんちのヤンデレストーカーコンビ。

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「A」

校門に着いた時、意外にも巴月はひとり佇んでいた。巴月の見せかけの地位と彼女の容姿を目当てに、誰かしら近付いているかとも思ったのだが。

『桜哉、やっと来てくれた』

「来てるって知ったのついさっきなんですけど……てか何でこっちに来てんの？」

『今日みんな仕事で、帰っても誰もいないんだよ』

「ふーん、で？」

『ひとりで帰るのも寂しいから』

「いやお前どっちかっていうとひとり好きな方だろ」

『御園は塾だし、帰ってもひとりだし。桜哉だけ友達と帰れるのとか理不尽だし』

「本当に理不尽なのは俺だよ」

かつり、かつりとローファーの音を響かせながら二人は歩き出した。サブクラスになった年齢も、実際は巴月の方が下だが外見の年齢はそう変わらないだろう。

────周りから見れば、そういう風に見えるのか？

『でも良かったでしょ？これで“桜哉の彼女がお嬢様説”みたいな噂立って』

「そのお嬢様が“ショタコンヤンデレ”じゃなければな」

『御園はショタじゃねえ訂正しろ』

「あとヤンキーも追加しとくわ」

ギロりと睨みつける眼光がこれ程強い女子高生など居るのだろうか。いや、実際の年齢は女子高生では無いけれど。

『まあ、帰ってだらだら話しよ』

「ならコンビニでなんか買って帰ろーぜ」

『さんせーい』

さくや と ケンカ→←さくや と お嬢様

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