王子とめんへら (ページ6)

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きりはらのめんへら彼女ページ6

徠夢せんぱいは、俺のことが好き過ぎる。

「いたい？赤也」
「まあ、ちょっとは」

けど、俺はそんなせんぱいが好きだった。
プレイ中目が充血したり怪我をした後、いたい？と俺の頬を優しく撫でるせんぱいが。
それにどう答えようと、泣きそうな顔をするせんぱいが。

「我慢は良くないっスよせんぱい、もう泣いちゃいましょ」

とん、とん、と背中を叩いてやれば、せんぱいは耐えるように唾を飲み込んで唇をぎゅっと噛んだ。その顔は可愛いけど、唇が切れたらいたそーだな。そう思ってキスをした。

初めは困惑した、どうして怪我もしてないせんぱいが泣くんだろうと。それはお前を心配してのことだ、そう柳先輩から聞かされた。もともと徠夢せんぱいから贔屓にされてラッキー、ぐらいに感じていたけど、それを聞いてからこのせんぱいが好きになって、好きでしょうがなくなった。

「赤也はね、天使なんだよ」
「はいはい、俺はせんぱいだけの天使ですよ」

無理やりせんぱいを抱き寄せる。静かに嗚咽を漏らして泣くせんぱいを、大丈夫ですよ、俺が隣にいますからねーとあやす。これも慣れたことだ。正に天使のゆりかご、なんて。

それからせんぱいの白い首筋に何度か噛み付いて、跡を残す。小さく喘ぎながら、俺にしがみついて痛みに耐えているせんぱいは、ついいじめたくなるくらいにかわいい。

「せんぱいも、赤く染めてあげましょーか」
「……や、あかやぁ」

俺の髪を撫でて、へらりと笑って俺の名前を呼ぶせんぱい。

そんな甘い徠夢せんぱいが、俺は大好きだ。