炎炎ノ風来坊 (ページ31)

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28話ページ31

プリンセス火華が目を覚ました

プ｢なんでだ。｣

ｱｲ｢身寄りの無い修道院のみんなにとって、義姉さんは憧れでした。美人で頭も良くて炎も操れて…寂しく不安なわたしたちのヒーローだったんだすよ。｣

プ｢私には誰もいなかった…支えになっていたのは炎だけ、だがそれにも裏切られた。｣

寂しそうにプリンセス火華は言う

プ｢お前ら砂利は私を頼ればいい。私には何も無くなった。｣

森｢ヒーローならここにいるぜ。｣

そう言ってビシッと己を指す森羅

森｢いつでも俺が助けてやる！空に向かって俺の名を叫べ！｣

『火華さん、森羅は本当に呼んだら来てくれますよ。』

くすっと笑いながらあとへ続く

プ｢いつつ…思いっきり殴りおって、馬鹿なことを…大体お前が私を助ける義理がどこにある。｣

森｢義理なんていらねぇよ。消防官は軍人とは違う。犯罪者だろうがなんだろうが誰かが困ってたら助けに行く。｣

森｢ヒーローってそういうもんだろ。｣

プリンセス火華はノックアウトした

プ｢どっちにしろ私の負けだ。まともな戦闘訓練も受けていない私が…失神にも火華にも倒れない男とこれ以上戦うつもりはない。｣

ぴょこっとプリンセス火華に近づくシスター

ｱｲ｢引っ込み思案、少しは治ったかしら？｣

プ｢全くアイリスは、こんな所まで単身で乗り込んできよって。｣

ｱｲ｢もう一度義姉さんの綺麗なお花、見たいから。｣

プ｢そんな約束していたな…｣

プリンセス火華はふっと笑うと、炎の花を出現させる

綺麗だ…

ｱｲ｢これは…｣

プ｢ああ、菖蒲だよ。｣

ｱｲ｢義姉さん大好き！｣

シスターはプリンセス火華に抱きついた

『一件落着かな。』

プ｢アイリスの救助も勿論だろうが、今回のお前たちの目的は私の研究データだろう？｣

『そうですね、情報を教えてもらえるんでしょうか。』

プ｢ああ、教えてやろう。人体発火の真実を。｣

桜｢長官、予定より早いですが第5の調査を始めました。少し強引なんで各所への根回しをお願いします。ん？｣

桜備大隊長の無線が鳴る

桜｢もしもし、火縄か？ああ、工作に手間取った。俺も今からそちらへ向かう…｣

桜｢え？！終わった？！強っ！！｣

武｢それと、とんでもないデータを見つけました。｣