二十話 ライバル ページ21
「やっと暗部を引退したと聞いてな!
今日はこのマイト・ガイが青春の第一歩を踏み出したお前の家に、直々に来てやったと言う訳だ!解ったか?」
『…全然理解出来てないっス。』
「なにィ!?」
『いや、なにィってなんですか』
大の大人がこうもボケてくると調子狂うな…。
勝手に玄関に上がり込んできたガイさん?に、半分呆れた顔を向ける。
「なんだっ、その顔はっ」
『…ハァ』
自然とため息が出てきた。
って言うかこの人、本当にカカシさんの知り合いなんだよね?性格が違い過ぎて疑わしくなって来たんだけど…
『ガイさん…でしたよね?貴方、ホントにカカシさんの知り合いなんですか?』
一応確認にそう聞くと、ガイさんは「当たり前だ」と、真顔で答えて来た。
「今さらどうした?オレ達は永遠のライバルという仲じゃあないかっ!!」
『永遠の…えっ?今何て?』
永遠のライバル
確かにそう聞こえたんで、思わず耳を疑ってしまった。…ということはこの人、カカシさん並みに強いってこと!?
全身タイツにおかっぱのガイさんを、まじまじと見つめる。…人間、見かけで判断しちゃいけないな。
「しかし、今日のお前は何か変だぞ?…まさかっ!お前カカシじゃないのかっ!?!?」
『…え、違いますけど。』
「なにィ!?」
…今更かいっ!
本日二回目の�なにィ!?�に、呆れて物も言えない私。
「女の子を自宅に泊まらせる……そうか、遂にカカシにも青春が訪れたか……」
『?…訳の分からないこと言ってないで、そろそろ帰って下さいよ。カカシさんの居る時にまた来てくださいっ!』
私は早くオムレツが食べたいんだぁ!!!
空腹と戦いながら私は急かす様にガイさんの背中を押し、玄関から押し出そうとする。
「お、おお…その前に、お前の名前を教えてくれないか?」
『?…Aですけど…』
「そうか、Aと言うのか…」
何か考え込むようにそう呟いたガイさんは、急に真剣な顔つきで私に向きなおってきた。
…え?なに?
「A。アイツは過去に色々あってあんな性格になってしまったが、根はいいヤツなんだ…どうかっ、カカシを幸せにしてやってくれっ!!」
『…え?あ、は…い?』
「ではっ、さらばだっ!」
バタンッ
ドアの閉まった音が部屋の中で響く。
静かになった玄関で、私は呆然と空を見つめていた。
……なんか、絶対感違いされてた気がする。
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キイラギ - 良い話と言って貰えて嬉しいです!リクエストは少し先の事になってしまうかも知れませんが、この話を完結出来るようバンバン投稿するつもりので、暇潰し程度にでも見てくれれば幸いです! (2018年12月22日 22時) (レス) id: c044f0b226 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 良い話です!最新とミリアさんのリクエスト頑張って下さいね! (2018年12月22日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 応援有り難うございます!頑張りますね! (2018年12月22日 19時) (レス) id: c044f0b226 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 楽しみに待っていますね!頑張って下さいね! (2018年12月22日 18時) (レス) id: a3eeffbc62 (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - コメントありがとうございます!たくっちのまぃ、調べさせていただきました。この小説に区切りがついたら、丁度他のキャラとNARUTOのキャラを絡ませる恋愛短編を書いてみたいと思っていた所なので、その時に書いてみたいと思います! (2018年12月22日 13時) (レス) id: 9e16dfbd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キイラギ | 作成日時:2018年12月9日 22時