少女は銀色狐の夢を見る【NARUTO】

二話　何処かで… ページ3

「はぁ？アニメで見たとかじゃなくて？」
『いや、普通に…何処かで会ったことあるような…』
「何処かって…何処で？」
『分かんないけど…何処かで…』
「…一回、精神科行こうか。」


「ついに頭がおかしくなったな」とボヤいている友とは対照的に、私は必死で自分の記憶を探っていた。
…私はこの人に会ったことがある。でも、いつ？何処で？
どれだけ思い出そうとしても、重要な所だけ濃い霧がかかっているようだ。…と、その時。


『痛っ！』
「どしたっ」


急に、頭に激痛が走った。あまりの痛みに、体をうずくめる。


「大丈夫っ!?」
『大丈夫…だと、思う…』
「ちょ、A！！しっかり！！」


額に冷や汗を流して、私の肩を揺さぶってくる友。
なーに焦ってんの？こんなの、ただの頭痛だって。すぐ、痛くなくなるって。
そう言おうと思ったのに、何故だか舌が上手く回らない。
…なんかさっきから頭がキンキン言ってんだけど。これってかなりヤバィんじゃ…
そう思った時には既に遅し。どんどんと視界がぼやけてくる…


「Aっ！！」


友のその声を最後に、私の意識はとうのいていった…

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