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それに誤解されては困るが、俺たちはAちゃんのことも大好きだ。
若利くんのような好きとはまた違う種類の好きだ
それは友愛かもしれないし、親が子供を見守るような心かもしれない
「もう１週間も話してないの？」
「あぁ」
「うーん、それは寂しいねぇ」
「……あぁ」
すごく、寂しいな
ハヤシライスを食べ手を止め、若利くんが呟いた。いつものハキハキとした物言いとは違う、まあなんとも、親に見捨てられた子供のような、なんというか……
「でも若利、明日会えるんじゃないか？」
明日から1年の強化合宿だろう？
それまで黙々と若利くんの隣で定食を食べていた獅音くんが言った。
一応のため言っておくが、いつも通り、Aちゃん以外の3年は全員集まっている
今は若利くんと作戦会議中なのだ！
「なのだじゃねーよ天童！」
「ｲﾀｯ、痛いよ英太くん！！」
凄まじい速さで英太くんが頭を叩いてきた
少しおちょけただけだよ、ごめんって。
「……そうか、明日会えるな」
「あぁ、俺は明日大学行くから居ないけど、ちゃんと花房と話しなさいよ若利」
「ああ」
お、さっきとは違い、少し若利くんの声色が上がった。さすが我が白鳥沢のお母さん。子供の扱いが上手い
そうだ。明日から1年の合宿なのだ。俺たちも練習試合相手に駆り出されるって、若利くんが言ってたのを思い出す
もしかしたらあの烏野の生意気な1年がいるかもしれない。あぁいう奴らの相手は楽しい、何だか心が踊るのだ
「楽しみだね若利くん！」
「？ そうだな」
楽しみだ。
そう言って若利くんは少しだけ口角を上げた
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作者名：迫。 | 作成日時：2018年5月19日 2時
