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それからは皆でお昼ご飯を食べたり、寮まで一緒に帰ったりと、なんだか引退する前より一緒にいる時間が増えた気がした
「最近あんたら仲いいよね、ずっと一緒じゃん」
『そうかなぁ』
「Aも楽しそう」
『……そう見える?』
めっちゃ見える、と真顔でみっちゃんに言われる
「けど何で今さら?」
『うーん……それは』
「Aが嫌がっていたからな」
「うぉ!? びっくりした、牛島か」
みっちゃんと放課後掃除をしていたら、いつも間にか牛島君が教室へ入ってきていた
気のせいか、最近気付いたら牛島君が近くにいる
まあそれもこの数週間で馴れてしまった
それはクラスの人たちも一緒のようで、ゼロではないが、もう私と牛島君が一緒にいても、あまり視線を感じなくなった
私としては少しほっとする
『別に嫌がってた訳じゃないよ?』
「? そうなのか」
『うん、部活中は皆の邪魔にならないようにしてたの』
私、選手じゃなかったし
少し口角を上げてながら私は言った
そうしたら牛島君は盛大に眉をしかめた
「A、俺は……」
「あ、いた!!!」
花房!!! それに若利も!
牛島君が何か言いかけたとき、山形君が大きな声を出しながら教室に入ってきた
その後ろには天童君、瀬見君、大平君もいる
「何かAに用か?」
「あぁ、すまん、話してる途中だったか」
「いや、構わん」
『どうしたの、皆そろって?』
何かあった?
そう聞くと、四人はお互いの顔を見合わせた後、こちらを見た、え、何、これ、怖い
「花房、監督がお前に話があるってさ」
『……………え、』
わたし?
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作者名:迫。 | 作成日時:2018年5月19日 2時