引退した牛島君と私。 (ページ18)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:18,351 hit

16 ページ18

私は自分の持ってきたお弁当を食べる
それはもう黙々と、前を向かずに

前を向いたらニヤニヤしている彼らと目があってしまう、それだけは避けたい

「Aちゃ～ん、居心地はどうですか～？」

瀬見君がおちょけながら聞いてくる
本当にやめて、私のライフはもうゼロだよ
この状況は断りきれなかった私が作ったものだけど、それでも

恥ずかしすぎる！！！

私は今、膝を折り曲げるようにして、牛島君の足の間に座っている、恥を忍んでゆっくりと座ろうとしたが、彼は私の腰辺りをグイッと引っ張り、そのまま落とされてしまった

なんとまあこれが

『すごい、フィット感』

人をダメにするクッション見たい
いや、本当に座り心地最高
これはもはや人間クッションだよ

「そうか、それは良かった」

『うん……って、え！？』

慌てて見上げると牛島君がこちらを見ていた
あ、何だかダメな気がする、すごく距離が近い

「若利くんが人間クッションって！！！」
「なんだよフィット感って！！！なんだそれ俺もフィットしてえー！！！！！」

アヒャヒャヒャ！！！！！と腹を抱えて瀬見君、天童君、山形君が笑っている、大平君も肩を震わせている

『えっと、まさか……』

「声に出てたぞ……俺はお前をダメにするのか？」

ダメになんてしたくはないのだか。
少し眉を下げて牛島君は言った
その表情は大真面目だ

今度は牛島君以外(私も含んでの)
全員が大爆笑し始めた