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『ってことが昨日あってね……聞いてる?』
「あー、聞いてる聞いてる」
『絶対聞いてないよね?……それよりさ』
『「なにこの状況??」』
昨日の引退試合から1日、部活動が終わったからといっても、私たちには通常通り学校生活がある、それに3年生はこれから進路を決めなければならない大事な時期だ
バレー部以外は引退している部活が多く、それぞれが勉強に集中している、だからこそ少しの噂話や出来事などに敏感になる、ようは皆飢えているのだ、暇なのだ
「昨日バレー部の応援行っている人多かったからね〜」
そんなことは分かっている、全国常連校のウチが学校を挙げて応援されていること、バレー部は白鳥沢では注目度No.1の部活だ
「それにまさか、あの牛島がね」
ニヤニヤとしながらみっちゃんが私を見てくる、彼女は1年生の頃からクラスが一緒で、内向的な私の唯一の友達だ、彼女は私とは真逆で運動ができ、それに友達も多い、彼女が私と友達で居てくれる理由は今でも分からない
「今、学校1の有名人はAだねー」
良かったじゃん、と彼女は言う
何も嬉しくないし注目されるのは嫌だ、バレー部のマネージャーと知られていないくらい、私はこの3年間を過ごしてきたつもりだ、「拗ねるなって可愛いなオイ」とみっちゃんが言う、何も可愛くない、私は怒ってるのに
「お、A噂をすればなんとやらだよ」
クイクイとみっちゃんが廊下の方を指差す
そこにはバレー部の面々が居た
寮生活の彼らはいつも一緒に登校する、相変わらず皆仲が良い……私も寮生活だけど
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作者名:迫。 | 作成日時:2018年5月19日 2時