第五話 ページ7
始めの合図で、皆一斉にペンを取る。一般常識の問題は簡単な計算や基本的なマナーについてで、海軍や海賊についての知識は賞金首の名前や海軍の構成についての問題だ。これは試験と言えるのか疑わしいほど簡単な問題だ。一般常識はその名の通り一般的に知ってなきゃやばいものだし、賞金首や海軍の事なんて海兵になるなら知ってて当然。随分と甘い試験だことだ。
開始三十分経たずに全て解き終ってしまった。…暇だし、寝るか。用紙を裏にして腕を枕代わりに机に寝そべる。
そして終了の合図で身を起こした。くぁ…と欠伸をしながら体を伸ばしていると、試験官に白い目を向けられたが完全に無視してやった。そしてテスト用紙が回収された後、試験官が前に立った。
「筆記の採点をしているうちに戦闘力の試験を実施する！ついて来い！」
何故か先程よりもテンションの高くなった試験官に誘導されて私たちは移動を始める。それにしても実技試験か。一体どんな試験をするんだろうか。一対一か、狙撃などの技術を見るのか、実技試験と言っても中々に幅がある。だがただ一つだけ言えることがある。
『メロウ、本気出すなよ。本気出したら確実にバレるから』
「わかってますよ。本気出すわけないじゃないですか。あんな雑魚相手に」
『それもやめなさい。マジで、周り煽るのだけはやめてもらえる？入った後孤立するのとか、マジで避けたいんで』
「それは相手によります」
『誰でもやめなさいってば』
そんなやり取りをしている間に無駄に広い体育館のような場所に着いた。本当にグラウンド程の広さのある空間だが、それにしても物がない。訓練用だとしても竹刀や木刀位置いてあってもいいだろうに。少し違和感を抱いていると、試験官から試験の概要説明がされた。
「ここで次の試験である、戦闘力の試験をする！ルールは簡単だ。好きな者とペアを組み、一対一の実践をする。勝者はこの試験の合格がもらえるが、負ければ不合格だ。武器は何でもＯＫだ。ただし！殺すことはＮＧだ。その場合はどんな実力者でも失格とする」
殺しなしとは、試験としては当然かもしれないが、軍としては甘いな。と言うか…これはかなり厄介なことになったな。好きな者とペアを組み、と言った時に一斉に此方に視線が向いた。そして何でもＯＫの所でも視線が集まった。これは、いい獲物にされてるな。いいさ、負けるわけがないのだ。全員蹴散らしてやる。まぁ、組めるの一人なんだけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 383人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サイレ - もっと早く見つければよかったぁ〜 前のも見たかった(´･ω･`) けどとても面白くていい作品なので、更新頑張ってください！( ` ･ω･´)ゞ (2018年8月14日 21時) (
レス) id: bd83451188 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続きをお恵みくださいぃぃぃぃぃ (2018年6月23日 1時) (レス) id: 8f142429c4 (このIDを非表示/違反報告)
カイ - 頑張ってください (2017年4月7日 15時) (レス) id: 41ae0ea02a (このIDを非表示/違反報告)
黒い鉄格子(プロフ) - 一話から一気読みしてきました！wとても面白かったので、お気に入り登録させていただきました！更新頑張ってくださいね！ (2016年9月11日 13時) (レス) id: 1317c64b8e (このIDを非表示/違反報告)
サクラン - 今日読みました〜おもろんでしたぁ！ さいしんおわたのかなぁ……… (2016年2月11日 23時) (レス) id: 1bdc6b786d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珀影 | 作成日時：2014年5月21日 0時
