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第一楽章 : 出発 ページ2
9月1日 ククルーマウンテン
死火山の元に造られた暗殺一家の邸
高く結った銀髪を揺らしながらAは
ヨークシンへ向かうべく邸を後にした
「...っとその間に一件仕事しなきゃ」
軽く関節を鳴らすとまるで近所に買い物に行くかのように軽い足取りで獲物へと近づいて行った
Aが通り過ぎた一瞬後傍にいた男性の首が飛んだ
まるで鋭利な剣に切られたかの如く綺麗な切り落とし方をされて
Aは僅かに血のついた爪を拭くと何事も無かったかの様に搭乗手続きを始めた
Aの職業とは何か
ハッキリと答えられる者は少ない
ある者からしたら凄腕の賞金首ハンター
またある者からしたら暗殺者
あまりにも多くのものを生業にしているため
彼女の職業に答えられるものはあまり多くない
彼女の義兄が取ってくれたファーストクラスの部屋はまるでホテルのように充実していた
真っ直ぐにシャワールームへと入ると
体についた血の匂いを落としはじめた
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作者名：悠 | 作成日時：2019年10月30日 23時
