第漆幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ43)

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第三百二十五戦目　貴「帰ればいいでござる(提案)」ページ43

幸村「A殿、結局どのような内容を話していたのでござるか？」

佐助「まーったく分かんないんだけど」

貴「政宗さんが謝って、俺が今回だけ許すって言ったら変態行為働いて来たんで助けてもらった」

小「あっておりますか？」

政宗「変態行為以外はな」

いや、あのね政宗さん。
外国は知らんけど、つつましやかな日本人からすればいきなり抱きつくってのは立派な変態行為だから。しかも敵意剥き出しの人間にとかもってのほかだ。

貴「て言うか帰っていいか？俺コイツ等嫌いなんだよ」

佐助「え～、勝手に帰ったら大将が残念がるよ？」

貴「それもそうか」

幸村「政宗殿らが帰ればいいでござる」

政宗「What！？」

佐助「マジかよ旦那！」

驚きの表情を隠せない二人にキョトン顔の幸村。
本音を言わせてもらうと、幸村の意見には全力で賛成なのでさっさと帰ってくれ。

佐助「アンタ竜の旦那が来たら気が済むまで手合せするじゃん！」

政宗「そうだぜ真田幸村！手合せしなくていいのかよ！？」

幸村「A殿が先に客人としていらしていたのだ、ここはA殿の事を思って決断させていただいた」

佐助「旦那……大人になったね」

幸村「大体、A殿に嫌われるようなことをした政宗殿が悪うござる」

政宗「な……」

予想外の一言に、ピシッと固まる政宗さん。
幸村は自分が言った言葉に再び納得したというように頷いてるし、佐助はザマァとでもいうようにニヤニヤしている。

幸村「お優しいA殿がここまで嫌うようなことをした貴殿が悪いと某は思うのだが……」

佐助「ちょ、旦那言い過ぎｗ」

小「猿飛……テメェ笑いながら言うとは…政宗様に対する侮辱ととっていいのか？」

佐助「そんなことないってｗ」

佐助さん佐助さん。
笑いが零れてますけど。忍がそれでいいんすか？

幸村「だから政宗殿はA殿に近寄っては駄目でござる！！」

貴「ちょ！」

何を言い出すかと思えば、手を引かれ幸村の胸の中に納まる。
空気を読んだお利口さん(←？)の小太郎君は手を瞬時に離したため、そのまま幸村に抱きしめられた。わわわ、意外としっかりした身体してるな……って変態か俺は！！

幸村「だから政宗殿が変なことをしないように、某がA殿をお守りするでござる！！」

貴「はい！？」

幸村「某の胸の六文銭に誓って、A殿を誠心誠意お守りするでござる！！」

ニカッと笑いながら、俺を見て言った幸村。
あの……超恥かしいんですけど。