第漆幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ39)

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第三百二十一戦目　貴「いいのかよっ！！」ページ39

南国果実は最強風紀委員長が噛み殺してくれたらしいです。
なんとか犬耳が消えてくれた。有難う委員長。流石は最強ですね。

幸村「ならばA殿ッ！」

貴「え？俺っすかい？」

幸村「手合せして下され！！」

佐助「ちょっとちょっと旦那！！Aちゃん女の子って言ってるでしょうが！！」

風魔「……(ｺﾞｺﾞｺﾞ」

慌てる佐助に、おこな小太郎。
なんのこっちゃ？と首を傾げるのは幸村で、呆れてため息しか出ないのは俺。
ああ、誰か助けて。まともな人間役が佐助一人じゃ足りないよ。
せめてあと一人いてくれたら佐助の胃に穴は開かないだろう。
いや、居ないけどね。下手に願ったら違う人が来て余計佐助の胃にダイレクトアタックを仕掛けてくるだろう。例えばそう―――

信玄「幸村ぁぁああああぁぁぁ！！！」

貴「お館様とか」

噂をすれば何とやらというけども、噂すらしてないのに登場しちゃったよ。
つか何の用事だろう。

信玄「おなごと手合せとは何事じゃ幸村ああああああ！！」

幸村「おっ、お館様！しかし、A殿からは素晴らしき武人の気配がするのでございまする！」

貴「いやなんだよその気配。いらねー」

信玄「うむ………ならばよぉぉぉぉしっ！！」

佐助・貴「「いいのかよっ！！」」

風魔(ダメだこの軍、早く何とかしないと)

結局、佐助の全力の制止によりなんとか手合せは無かった方向性に。
面白くなさそうに顔を顰める幸村と、幸村に威嚇する小太郎、あからさまに疲れている佐助が出来上がった。なんとまぁ………

幸村「なれば………だるまさんが転んだをやりましょうぞ！！」

貴「急にどうした幸村よ。言い出すことが凄く可愛くてお姉さん君をギュウっとしたいんだが」

佐助「ちょ、Aちゃん。キャラ崩れてる」

貴「何言ってんだ佐助。こっちの方が通常運転だ」

佐助「あああああ俺様なんにも聞いてないッッ！！」

顔を覆って叫ぶ佐助。
ふん、おぬしもまだまだよのう。
因みに幸村は既にギュウっとしているのである。フフン、俺の行動力を舐めるでない。

幸村「髪がくすぐったいでござる」

貴「アハハ～すまんね。今日は結んでねぇからな」

佐助「もう……なんでそんな普通にしてられるのさ旦那！」

幸村「某にも分からんが……A殿はどうってことないのだ。不思議と」

貴「なんか…嬉しいような悲しいような」

幸村「だから抱きつかれても大丈夫でござる」

むっちゃ良い笑顔ですね幸村君。
泣きたくなったのは気のせい。