第漆幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ1)

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第二百八十五戦目　貴「伝説の忍は伊達じゃない。ただし変態度合いは伊達と同様」ページ1

貴「はぁ・・もういいわ、小太郎相手は疲れるもの」

風魔「♪」

貴「あー腹立つ！！すんげぇ腹立つ！！！」

ぶん殴ってやらあああああ！！と意気込んだのはいいが、流石の風魔小太郎。逃げるのが凄く上手い。ひょいひょい躱されるのがイライラする。ホントに。いや、マジで。
ご機嫌なのかご満悦なのか・・・まぁどっちでもいいけど、取り敢えずそんな感じの小太郎は一旦放置して、漸く上着を着た。なんかもう疲れた。既に疲れた。

貴「さて、行くか小太郎・・・おいコラその手はなんだ？へし折るぞ？」

風魔「！！(ﾌﾙﾌﾙ」

両腕を軽く曲げで姫抱きしてやろうか？と無言でアピールしている小太郎を一蹴。
コイツが変態という事は既に裏が取れたので気を引き締めていきます。俺に一切の隙はありません。今の俺様は毛を逆立たせたぬこぬこ(←猫)並みに警戒心MAXだ！

貴「・・・・の筈だったんだけど」

風魔「♪」

貴「ホントお前スゲェわ。なんなのお前、もはや怪奇現象だよ・・・やっぱ怖いから考えるのやめましょうかね」

なにがどうしてこうなった。
気が付いたら小太郎の腕の中。いや、マジで一瞬だったぞ。
警戒心MAXの宣言をして、玄関を出た。事件はその直後。
一瞬だけ、「アレ？ととさまに手紙送ってから行った方がいいのかな？」と考えただけ。

貴「まぁいいか、変なことしたら絶交だからな」

風魔「・・・・・」

貴「えー、それはない・・・とか思っただろ。それはないことがないわ。有り得ないわ」

風魔「・・・(ｺｸﾝ」

しぶしぶと言ったように頷く小太郎。
いや、なんでそっちが妥協しましたみたいな感じになってんの？
俺が悪いみたいになってるけど何このマジック。

貴「もういいわ・・・んじゃ、向かうは大和の信貴山城！！」

風魔「・・・(ｺｸﾝ」

落ちないようにギュウっと小太郎の首に腕を回した。
願う事はただ一つ。・・・・・・酔いませんように。

松永side～

松永「・・・・・・」

零「久秀様、筆が止まっていらっしゃいますれば」

松永「分かっているとも」

零「なにか心惑う事でも・・・」

松永「そういうわけでは・・・！！？」

松永が答えを述べようとした瞬間、庭のほうから気配が二つ。
戦場で偶に感じるこの気配は。

松永「おやおや、伝説がなんの用だろうね」

零「お気を付け下さいませ久秀様」

一言つけてから襖を勢いよく開けた零。
久秀の部屋の庭先に居たのは、彼の予想通りの忍。それと・・・