八百七十話目 「もってけドロボー」 ページ25
能力で自分の服と(ついでに)ルッチさんの服を乾かしていればカツコツと靴音が近づいてきた。まだ乾いていないルッチさんのスーツの裾を掴んだままそちらを見れば、三日月形に口角を上げたドフラミンゴが向かってきている。
笑ってるけど笑ってないな。そりゃそうか。
「フッフッフッ、見せつけてくれるじゃねえか」
『人のどてっぱらに風穴開けようとした奴になんか言われる筋合いはないんだけど』
とうに傷は能力で塞がっているから何ともないが、当然痛みはあったわけで。
じとーっと睨めば愉快そうに笑いながら独特の指の形をして……って！！
『ちょ！！テメェ！！！』
「いいじゃねえか」
まだルッチさんの服乾いてねえってのにドフラミンゴの能力で操られた俺の足は大股でドフラミンゴの目の前まで歩いていき、そのままモフッとピンク色に包まれた。
相変わらずの素晴らしいモフモフとスパイシーで色っぽい香水の匂い(めっちゃキツイとかはない。流石は自称モテ男)に少し絆されたりなんかしていない。していないがちょこっとだけ居心地がよかったのは致し方ないよね。
………後ろからの殺気が凄いけど。
『つか、約束通り俺たちが出航するまでちょっかいかけんじゃねえぞ』
「わかってるって」
『あと護衛にもな』
「しつこい女はモテねえぜハニー」
『じゃあ嫌ってくれて結構』
「フッフッ、嫌いになったら拗ねる癖に」
『言ってろ』
「大好きだぜェ？」
ちゅーと額に唇を落しつけられた。長い、これ見よがしに長い。
いや見せつけていると言ったほうが正しいな。さっき俺とルッチさんがぶちかました嫌がらせの仕返しに決まっているが、まぁルッチさんが出している殺気が凄い。今にも殺しそうだ。一番怖いのはドフラミンゴじゃなくて俺も殺される可能性があるレベルの不機嫌オーラだってことですね。
『おら、大人しくしてやったんだ。情報寄こせ』
「あ？」
『仕事。もう一個残ってんだよ。革命軍関係者の暗殺』
「んー、Aからキスしてくれたら考えてやらんこともないぜ」
『はいはい。ほっぺでいいか？』
「………ほっぺって……」
なぜか額に手を置いて長いため息を漏らしているドフラミンゴ。
なんでこいつは死んでいるのだろうか。
まあいいや、口にしろとか言われる前にやったもん勝ちである。
未だにうつむいたままのドフラミンゴの頬に背伸びをして唇を寄せた。
「ッ！」
『はい。とっとと情報よこせやゴラ』
「………あー、もってけ。好きなだけもってけ」
八百七十一話目 「情報リテラシーが叫ばれる昨今」→←八百六十九話目 「見せつけるように」
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涙腺崩壊日本人 - 2章まってます！！！！！ (2022年9月9日 21時) (
レス) @page50 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさんの為なら、いや、更新のためなら天に召されても良い、、、、 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさん好き過ぎる作戦隊長さん、ありがとう感謝します私は貴方のおかげでルッチさんに目覚めることが出来ました！ワンピが帰ってくるのを待つぜ！更新お願いします！！超超超超超超超超超大好きです！ (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
ルッチさぁぁぁん - ホントわかる、、ルッチさん好き (2022年5月11日 23時) (レス) @page44 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
狐竜(プロフ) - ぴゃ！！！？？（大混乱）やった久々の更新！！！ほんともうこのシリーズのルッチさん大好きなんですよ私……嬉しい…！！！ (2022年3月28日 21時) (レス) @page46 id: 2674e8aa46 (このIDを非表示/違反報告)
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