八百二十四話目 「それでもいつかきっと」 ページ28
くれはが去ってから海軍船へ連絡した。二人ともどうにかこうにか生きてますってね。飛べるようになってからアラバスタに戻ると伝え電伝虫を懐へ。
しばらくボケーっとしていると、階段に続く穴からひょこっとチョッパーの顔半分が出てきた。じーっとこっちを伺って、ほっとしたように目を一度伏せてから寄ってくる。
「よかった、Aだけ起きてた」
『後ろのネコ科は護衛休業中なんで』
「そいつオーラが凄くて、俺ぜんっぜん近寄れなかったんだ」
『あはは……すんません』
「ドクトリーヌは構わずって感じだったけど」
やっぱりあのおばあちゃん只者じゃねえな、とか思ってみたり。
すりすりと額を俺の背中に擦り付けているルッチさんに心の中で笑う。マジでネコみたい。可愛いな…………可愛い？可愛いわけねえわ。なに思ってんだ俺は。
「後ろの奴はネコ科の動物なんだろ？お前はなんの動物なんだ？」
『俺は……まあ、チョッパーが見たのは幻獣種だな。不死鳥』
「すっげー！」
『俺の能力は特殊だから、説明は難しいけど』
濁した。ペラペラ喋るもんじゃない。
助けてもらった恩義はあるし、チョッパーもくれはもいい人ではあるようだが、この国の全容は分からないからな………ルッチさんもこの調子だし。
『チョッパーは？』
「俺はな、ヒトヒトの実を喰ったんだ」
『あ、トナカイの能力者じゃなかったのか』
「え？」
『言葉は達者だし可愛いし頭もよさそーだし可愛いし可愛いしでてっきり』
重複してるって？しらねーよそんなもん。思ってることを素直に言っただけです。
そして固まったチョッパー。あれ？なんかおかしなこと言ったか？
言ってますよとかいうマジレスはノーセンキューなんで。
『チョッパー？』
「そ、そうやって褒めても………なんも出ねえぞっ、コンニャロォ〜！」
『照れてただけかよ。紛らわしいなマジで』
ちょっとだけ心配しちゃったじゃねえか。
背後のルッチさんが「んん……」と呻いて少し動いた。
チョッパーと俺、二人して肩を跳ねさせたが、暫くしてまた規則正しい寝息が聞こえ始めホッと緊張を解く。
少しだけ声のボリュームを落としてまた喋り始めた。
「なぁ、A」
『ん？』
「悪魔の実を食べて、後悔したことって……ある？」
『んー………ねえな』
「ッ」
『って言いたいけど………言えねえよなあ。後悔もあるよ』
「……そっか」
『人と違うってさ……そうだなあ』
「うん」
『きっと、うん………何時かいいことがある』
八百二十五話目 「死ぬほど嫌なら断って」→←八百二十三話目 「護衛魂」
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夜月レナ(プロフ) - はじめまして(*^-^*)すごく楽しんでに読ませてもらってます（語彙力orz） 更新頑張って下さい(’-’*)♪ (2019年9月6日 21時) (
レス) id: 1844904407 (このIDを非表示/違反報告)
sile - いや最高すぎません？？めちゃくそルッチさん好みにどストライクなんですが。ルッチさんオチだといいなと思ってます(してほしい)ゆっくりで構わないので更新頑張ってください！お体には十分気を使った上でですよ…？w (2019年8月18日 0時) (レス) id: 801c11ec84 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 最高です。これからも応援してます。 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
レン - ウォォォォォォォォオ！！！！！！！メッチャ面白かった！！！さっっっっっっっいこっう (2019年7月18日 6時) (レス) id: dc4a31061c (このIDを非表示/違反報告)
シスター - 初めまして。シスターと申します。最初の作品から見させて頂きましたが、良い展開になって来ましたね！次が更新されるのが楽しみ過ぎて眠れないですwオチはルッチさんですかね？私の推しなので嬉しいです！ (2019年6月11日 11時) (レス) id: be6a289acb (このIDを非表示/違反報告)
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