八百一話目 「閑話休題 4」 ページ4
バナナワニが悠々と泳ぐ水槽を眺め始めてかれこれ一時間。
クロコダイルに用があったわけだが、まあアポなしで行っても大丈夫じゃね？みたいなノリで海軍本部からやってきてみたものの……外出中でした。
「なんで居ねえんだよアホ！」と電伝虫でクレームを入れてみれば「アポなしで来るからに決まってるからだろ馬鹿！」とごもっともなご意見を頂いてしまった。
ぐうの音も出ずに唸れば、楽しそうな笑い声の後「すぐ戻ってやるから待ってろ」との優しいお言葉。流石ナイスミドル、飴と鞭の使い方を心得てらっしゃる。
勿論、クロコダイルの思惑(？)にまんまと乗ってしまうチョロい俺は「クロコダイル優しい大好きいいい待ってるうううう」と大はしゃぎしながら通話を終了したわけだ。
『ふぁぁ……でも流石に眠い』
三十分前くらいまではロビンちゃんも居て、お喋り相手になってくれていたが仕事に行ってしまったため、ひとりぼっち。彼女曰く、今クロコダイルがいるところからは大体二時間程度かかるそうなのであと一時間くらいは待って居なくちゃならない。
しかもここのところどこぞのバカのせいで書類ばっかの毎日。睡眠時間もゴリゴリ削れていたため、なんだ、その、睡魔がですね。
『一時間……寝よ』
大きいふかふかのソファに寝っ転がる態勢になったらもう駄目でした。
トロトロと微睡が俺の中に広がって、そのままゆっくりと眠りについた。
髪を撫でられている感覚にゆっくり目を開ければ、膝を着いて俺を見ているクロコダイルの顔がぼんやりと見えた。ああ、帰ってきたんだな。目線を合わせれば口元をフッとゆがませた彼に、そういえば言ってなかったと口を開く。
『ん、おかえり』
「あぁ……起こしたか？」
『んーん、だいじょぶ』
頬を撫でられる。俺よりも低い体温が気持ちよくてすりっと擦り寄ればまた笑われた。
ぼーっとそれを見てれば「まだ眠いか？」と聞かれる。素直に頷けば目の下を人差し指の背で優しく撫でられた。
「もう少し寝てろ」
『……ん』
「ほら、おやすみのキスだ」
頭を撫でながら「ちゅ」、と右眼の瞼に唇を落とされる。同じように左目にも。
少しくすぐったくて笑えば、彼も口角を上げた。
またトロトロとした心地よい感覚に身を委ねようとしていれば、頬に何かが触れた。小さくリップ音が鳴る。
「……ちくしょう、可愛いな」
『んー？』
「なんでもねえよ」
クロコダイルがなにか言った気がしたけど、よく聞こえなかった。
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夜月レナ(プロフ) - はじめまして(*^-^*)すごく楽しんでに読ませてもらってます（語彙力orz） 更新頑張って下さい(’-’*)♪ (2019年9月6日 21時) (
レス) id: 1844904407 (このIDを非表示/違反報告)
sile - いや最高すぎません？？めちゃくそルッチさん好みにどストライクなんですが。ルッチさんオチだといいなと思ってます(してほしい)ゆっくりで構わないので更新頑張ってください！お体には十分気を使った上でですよ…？w (2019年8月18日 0時) (レス) id: 801c11ec84 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 最高です。これからも応援してます。 (2019年8月13日 1時) (レス) id: 199549db1c (このIDを非表示/違反報告)
レン - ウォォォォォォォォオ！！！！！！！メッチャ面白かった！！！さっっっっっっっいこっう (2019年7月18日 6時) (レス) id: dc4a31061c (このIDを非表示/違反報告)
シスター - 初めまして。シスターと申します。最初の作品から見させて頂きましたが、良い展開になって来ましたね！次が更新されるのが楽しみ過ぎて眠れないですwオチはルッチさんですかね？私の推しなので嬉しいです！ (2019年6月11日 11時) (レス) id: be6a289acb (このIDを非表示/違反報告)
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