七百七十五話目 「口走った言葉が」 ページ24
『予定変更？』
「はい、モリア様のご都合により、急遽変更と」
『………らっきょめ』
クロコダイルと雑談を続けていれば、室外へ続くドアがノックされた。通話を終了し、入室を促せば緊張した様子の海兵。だが、室内に俺の姿しか見えないのを確認すると、少しばかり緊張を解いた。ですよねー、と苦笑しながらも用件を聞いたら上の会話。
「はっ、ですのでアラバスタへの到着が丸一日後ろへずれ込むかと」
『ほかの日程は？』
「アラバスタでの我々の作業日程が丸三日でしたが、どうにか二日に短縮します」
『あー、なんかすまん』
「いえ、元より余裕いっぱいの日程でしたので」
『了解、寄港する島は増えるのか？』
「はい、道中の冬島へ一時寄港いたします」
『また冬島か………』
寒いと途端に省エネモードに入りかける同室のネコ科を思い出し、遠い目をした。
海兵を退出させ、先ほど通話を切ったばかりの彼にリダイヤル。
「Aか。どうした」
『あー、らっきょ野郎の都合で、そっちにつくのが丸一日後ろにずれ込む』
「モリアか……あの馬鹿」
『サンデーは大丈夫か？』
「それなら問題ねえ。もとより二日間行かせる手はずだ。念には念をと思ったが、間違ってなかったな」
『社長凄すぎ惚れそう』
「クハハハハ！そいつは嬉しいぜ」
じゃあ、待ってるぜと今度こそ通話を終了。
クロコダイルは流石だなと思うし、何よりやっぱりどっかの馬鹿ピンク鳥とは違って大人だ……紳士だ。どっかの桃色あんぽんたん鳥も見習ってほしい。
「……これだから海賊は」
『まあまあ……なにか用事みたいですし』
バスルームから出てきたルッチさんに手短に説明すれば、ますます機嫌が急降下した。部屋が寒いぞ。もう冬島になったんか！？到着してしまったんか！！？
あははと苦笑いをしつつ、再び布団を引っ張り出していれば、無言のルッチさん。今度はどうしたんだと背中で気配を探っていれば、低い声で呼ばれる。硬くなりながら振り返れば、無表情のルッチさんがいた。
「なぜそうも海賊の肩を持つ」
『え？』
「お前は海軍の人間だろう」
『ああ。でも、みんな七武海ですし』
「それでも、奴らは海賊だ」
海賊は総じて悪だと、そう言いたいのだろう。彼らは海賊はおろか、一般人でさえも時と場合、都合によっては殺す。正義とは、世界政府であり………そうだ、彼はそういう考えだ。
だからこそ、俺は思わず口走ったのだ。
『別に、ルッチさんには関係ないでしょう？』
七百七十六話目 「それは一体何のため？」→←七百七十四話目 「オレオレ詐欺対策」
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レン - 最後から6行目わざとなのか？ (2019年7月17日 18時) (
レス) id: dc4a31061c (このIDを非表示/違反報告)
佐原雛美 - いつも、楽しみにしてます！！突然で申し訳ないのですが、Twitterってやられてますか？ (2019年1月4日 1時) (レス) id: 0d00d7f289 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - とっても面白いです!!これからも更新頑張って下さい！待ってます。 (2019年1月1日 9時) (レス) id: 1b98bfe505 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 作戦隊長さんの優しさに甘えまたコメントを送らせていただきます！ 色気たっぷりのクロコダイルさんがめちゃくちゃ楽しそうにいじってくるのも、すっかり忘れられて不機嫌になってるルッチさんもすごく好きすぎてにやけます。これからもずっと応援してます！！ (2018年12月8日 15時) (レス) id: d52fef5ccc (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！ (2018年12月5日 15時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
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