六百九十四話目 「理系恐ろしあ」 ページ38
「本当に大丈夫かよい」
『大丈夫だっての。大体、白ひげ海賊団の有名人が人様の船に上がり込んでみろ。失神ものだぞ』
黄色い潜水艦の前で言い合っているのは俺とマルコである。
こっから先は俺一人でいいと言ったらこの心配ようだ。いや、わかるけどさ。分かるけどもローたちの海賊団員の気持ちも少しでいいから考えてほしい。だれもがマルコみたいにマイペースじゃないから。
『オヤジたちに大丈夫って伝えてきてくれよ。治ったら連絡すっから』
「………」
『な？』
「………わかったよい。トラファルガー、済まねえが頼んだよい」
「ああ」
俺の頭をひと撫ですると、不死鳥に変わり青空に飛び上がったマルコ。
俺を抱いているベポは物珍しさにすげー！と興奮気味だ。
青い炎が見えなくなったのを確認すると、ローが船内へと歩き出す。もちろん俺を抱えたベポも。
「キャプテン、どこに連れていく？」
「そうだな……おい、手術台とベッドではどっちがいい？」
『こっ、後者で』
『なんかすみません』
「気にするな、分かって言ったことだ」
手術台じゃない方……要するにベッドとは船長室の、つまりはローの自室のベッドだったらしく、人様の寝床を拝借中。マジで申し訳なさMAXで死にそう。
部屋の主はというと机に向かって何かを書いている。様子からしてカルテだろうか。
「お前が感染しているウイルスがある島には俺たちも上陸している」
『だから知ってたしワクチンもあると』
「まあ、軽く研究してみたらワクチンが出来た感じなんだが」
『んん！？』
「偶々だ。島医者のじいさんに頼まれてな、欲しかった医学書を譲ってもらう代わりにワクチンを開発した」
そんなお菓子を作るみたいなノリで言われてもわからない。やっぱり理系というのは恐ろしいぞ。俺は高校で文系に進んだから理系のことなんてわかんねーけど。
「まあ、恐らくはお前が接触した奴らの持っていた物は俺が作ったものだろう。あのじいさん、量産するって言ってたからな」
『恐らくだけどブン取られてね？』
「だろうな」
ペンを置いたローが、注射器を片手に立ち上がった。
見覚えのある液体の色をしていらっしゃるので恐らくワクチンだろう。
『ウイルスと間違ってないよね』
「お前じゃねえからしねえ」
『やっぱり言いやがったなあのパイナポー……言っとくけどわざとだから。流石にそこまでバカじゃねえから』
「いや、馬鹿だろ」
何言ってんのお前って目で見るのやめてくれますでしょうか。
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作戦隊長(プロフ) - うみうしさん» 一年越しに気づきました。そして見事に掲載し忘れてますね………どうしましょ(´・ω・｀) (2018年11月11日 14時) (
レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
うみうし(プロフ) - 六百八十四話「え？」 (2018年11月10日 17時) (レス) id: 314bb7876c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - まとめてコメント返し失礼致しますm(*_ _)mありがとうございます、バイトでひぃひぃ言ってるので厳しいところもありますが、できるだけ返信していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: 11460b30b2 (このIDを非表示/違反報告)
なな - あ、もちろん作戦隊長さんの作品大好きです！更新頑張ってください！ (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 作戦隊長さん、前みたいに顔文字とかを入れたらもっと面白くなるんじゃないかと思ったのですが…どうでしょうか？？( ´・ω・` ) 時間がなかったりしたらすみません (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
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