六百六十九話目 「嘘ついたら尻尾を頂戴いたす」 ページ14
『白状しろ』
「うっ……ホントになんでもねえって」
『ホントに？』
「おう」
『もう避けたりしねえ？』
「し、しねえよ………」
『じゃあ約束な』
小指をずいっとジャブラに差し出すと、おずおずと自分の小指を絡めてくれた。
俺もキュッと絡めて小さく揺らしながら歌う。
『指切りげんまん嘘ついたら……嘘ついたらどうする？』
「俺に聞くなよ」
『じゃあ尻尾引きちぎって抱き枕として拝借する』
「怖すぎんだろ！」
『この位しとけば絶対大丈夫だろ？引きちぎられると知ってて約束破るとかMだしな』
そこまで言ってしまえば反論できなかったのか、文句を言わなくなった。
交渉成立なってことで歌を続ける。
『嘘ついたら尻尾ちぎって抱き枕にすーる、指切ったッ』
「……やっぱり千切るのはやめねえか？」
『えー、じゃあ千切んなくていいから枕になれ』
「どんだけ尻尾を気に入ってんだ」
困ったように笑うジャブラに頭を撫でられた。
関係性が前と同じように戻ってきているので安心しました。やっぱり一時的なものだったのか、俺に対して後ろめたい事でもあったのか。例えば俺のプリン食べちゃったとか。
ちなみに、以前海軍本部で俺のプリンを勝手に食べたクザンという男はフルボッコにされました。食べ物の恨みを舐めてはいけない。
「おら、もう避けたりしねえから。着くまで寝とけ」
『へーい。肩かりまーす』
ジャブラのお言葉に甘えて彼の肩に頭を預けた。
そのうちに頭を優しく撫でられ始めて、窓から差し込む暖かい光との相乗効果でまどろみが増す。ふわふわと意識が薄れていった。
すぅすぅと寝息が聞こえ始め、ジャブラは手を止めた。
先ほどまで頭を撫でていた彼女は夢の世界へと旅立ったらしく、時折小さくまつ毛が揺れる。
「……はぁ」
ギャザリンちゃんとはまた違う。男より男らしく、たまに女の子らしい部分を垣間見せる彼女に恋をしてしまった。メンバーの中では一番そういうネタでいじられることの多い時分だからこそ、ストンと自分の中での感情を認めることができたともいえる。
「カクとデートなァ……羨ましい」
先日喜びながら自慢して回るカクを見かけた。俺を見て黒い笑みを浮かべてやがったから、俺に対する牽制なのだろう。俺はあいつみたいにストレートに動けねえし、さっきのさっきまで恥ずかしくて避けちまっていたが……。
「渡してやる訳にはいかねぇな。なんたって俺は狼だぜ？」
狙った獲物は逃がさねえと彼女のつむじにキスをした。
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作戦隊長(プロフ) - うみうしさん» 一年越しに気づきました。そして見事に掲載し忘れてますね………どうしましょ(´・ω・｀) (2018年11月11日 14時) (
レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
うみうし(プロフ) - 六百八十四話「え？」 (2018年11月10日 17時) (レス) id: 314bb7876c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - まとめてコメント返し失礼致しますm(*_ _)mありがとうございます、バイトでひぃひぃ言ってるので厳しいところもありますが、できるだけ返信していきたいと思います。今後ともよろしくお願いします！ (2017年9月11日 20時) (レス) id: 11460b30b2 (このIDを非表示/違反報告)
なな - あ、もちろん作戦隊長さんの作品大好きです！更新頑張ってください！ (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 作戦隊長さん、前みたいに顔文字とかを入れたらもっと面白くなるんじゃないかと思ったのですが…どうでしょうか？？( ´・ω・` ) 時間がなかったりしたらすみません (2017年8月25日 12時) (レス) id: c3374e0373 (このIDを非表示/違反報告)
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