六百五話目 「悪くないね」 ページ47
圧倒的な力は忌み嫌われる。
ルッチさんの言うとおりだし、俺にも心当たりと言う名の体験談がある。
妬み嫉みに陰口やいじめ。思い出の中に嫌と言う程あるそれらはなんで生まれたのか。
「俺を見くびるな。お前の不思議能力程度でバカの仲間入りする気はない」
『不思議能力って』
「違うか？」
フフンと得意げに鼻を鳴らすルッチさん。
ドラえ○んのポッケみたいなのほほんとした扱われ方をしたのは初めてです。
「悪魔の実の能力者ですら化け物と呼ばれるんだ。気にするだけ無駄だろう」
『一応俺も悪魔の実でこうなったんですけど』
「スペックが違い過ぎる。お前はもはや面白人間だ」
『面白人間……』
何が何だか分からなくなってきた。
結局俺は化け物なのか面白人間なのか猫型ロボットなのか決めて頂きたい。
きっと十面相をしていたのだろう、ルッチさんが低く笑った。ハットリちゃんを倒木の上に落ちないように寝かせ、足を組んだ。
「前言撤回だ。普通にしていればお前はただのバカだな」
『酷いですよそれ』
「バカは馬鹿らしく馬鹿正直に力を使え。遠慮することは要らん」
『いやぁ……』
「俺たちがお前の不思議能力を恐れると思うか？」
CP9メンバーは超人の集まりだ。足からは斬撃でるし、指は人間貫くし、動き速いし……他にもなんやかんや人間やめてる。そんな人間卒業軍団の実質的トップからの問いかけだ。
色々ごちゃごちゃ考えても考えなくても、答えは分かりきっている。
「メンバー加入、歓迎しよう。よろしく頼む、A」
立ち上がって右手を差し伸べたルッチさん。
なんかもう一杯いっぱいだが、俺も立ち上がってルッチさんの正面まで歩み出る。
差し出された手を、しっかりと握った。
『俺も……ルッチさんみたいに強くはないけど、よろしくお願いします』
フッと笑ったルッチさんの顔を、薪の火が柔らかく照らしていた。
何時ものおっかないルッチさんは好きじゃないけど、このルッチさんは好きだな。
そんなことを考えながら、ふふふと笑う。
「……急に笑うな気持ち悪い」
『酷ッ！気持ち悪いはないでしょ！！』
「事実気持ち悪ィんだ」
『やっぱりルッチさんなんて大っ嫌いです！！』
握っていた手を離してフンっっとそっぽを向けば、ご機嫌に笑うルッチさん。
何やらご満悦だ。
『なんで笑ってんですか！』
「……俺は嫌いじゃねえがな」
『は？』
「強い奴は嫌いじゃない」
そう言ってポンポンと頭を叩かれる。
初めて最強ってのも悪くないと思った。
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コリー - おい作者ぁぁ………………………… なんでこんなに面白いんですか！！！むちゃくそに面白いじゃないですか！呼び捨てにしてすみません作者様！！ 宿題進みませんよ、まったく…書いてくださってありがとうございます！生きがいです！！(・▽・)♭ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 40d23dab50 (このIDを非表示/違反報告)
化け狸 - 十四章目……もう入るんスか早いっスねぇ( ・∇・) (2017年1月12日 19時) (レス) id: 9e16e8366e (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - もう容量MAXだと!?早いな〜 (2017年1月12日 19時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - クレアさん» さぁ〜どうでしょうｗお楽しみにです♪ (2017年1月11日 21時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - シリアス入っちゃう？( ・ w ・ ) (2017年1月11日 6時) (レス) id: 582b981685 (このIDを非表示/違反報告)
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