六百四話目 「強い事は」 ページ46
探してきた木を適当に置いて、細かい木の枝もバラバラと乗せる。
一つの大きめの木を持って、確認。湿気ているわけではなさそうだ。
これでいいかな、と能力を発動して火をつける。
『よっと』
ポイッと火のついた木を投げ入れると、他の木の枝に燃え移りパチパチと良く燃え始める。しっかり着火したのを確認してルッチさんの正面にある岩に腰を落ち着けた。
二人とも無言だ。ハットリちゃんは疲れてルッチさんの太ももの上で寝てるし、銀は異次元の中に戻しっぱなしなので実質二人きり。
沈黙に耐え切れず、どうせ話すならと気になっていることを聞くことにした。
『……何も聞かないんですか？』
「なにをだ」
『色々です』
海水を凍らせたし、ルッチさんを乗っけて飛んだし、ドフラミンゴと闘りあったし、さっきは火も使った。いずれの場合もルッチさんは騒ぐわけでも聞いてくるわけでもない。リアクションが全くないという訳ではないが、それでも表情をほんの少し変えるだけだ。
「聞いてほしいのか？」
『いえ、そういうわけでは……』
「はっきりしろ」
『根掘り葉掘り聞かれると思っていたので』
「聞いてもどうせはぐらかすだろうに」
『まぁ、そうですけど』
ならば無意味だとばっさり切り捨てられた。
仰る通りではございますが、つい先日まで俺を不審がっていたにしては意外だ。
悶々と考えていると今度はルッチさんが口を開く。
「強い事は正義だ」
『……なんですか急に』
「なぜ恐れる」
じぃっと俺の目を見て問うルッチさん。
どうやらこの人も人の心をホイホイと読めてしまうらしい。俺の天敵である。
黙っているとさらに問いを上乗せしてきた。
「水を凍らせる、空を飛べる、火を出せる。どれもお前の強みだ。戦闘にだって十二分に使える。なぜ負い目を感じる必要があるんだ」
『負い目は別に』
「俺に嘘は通用せんぞ。お前のそれは分かりやすい」
『ジャブラには分かりにくいって言われましたが？』
「バカ犬と一緒にするな」
ギロッと睨まれてはスンマセンと言う他に選択肢は存在しない。
というか負い目を感じてるって言われてもそんな自覚はミリ単位でない訳で。
「負い目でないなら恐怖か？その様子ならまだまだ隠している能力があるだろう」
『恐怖？』
「お前がなんと思っているかは知らないが、圧倒的な力に恐怖や嫌悪を抱くのは凡人か中途半端に力を持った馬鹿くらいだ」
『……』
「そんな奴らは放っておけ。真に強い奴にとって、圧倒的な力は興味でしかない」
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コリー - おい作者ぁぁ………………………… なんでこんなに面白いんですか！！！むちゃくそに面白いじゃないですか！呼び捨てにしてすみません作者様！！ 宿題進みませんよ、まったく…書いてくださってありがとうございます！生きがいです！！(・▽・)♭ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 40d23dab50 (このIDを非表示/違反報告)
化け狸 - 十四章目……もう入るんスか早いっスねぇ( ・∇・) (2017年1月12日 19時) (レス) id: 9e16e8366e (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - もう容量MAXだと!?早いな〜 (2017年1月12日 19時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - クレアさん» さぁ〜どうでしょうｗお楽しみにです♪ (2017年1月11日 21時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - シリアス入っちゃう？( ・ w ・ ) (2017年1月11日 6時) (レス) id: 582b981685 (このIDを非表示/違反報告)
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