六百一話目 「子猫ちゃん」 ページ43
船の方から聞こえてくる阿鼻叫喚。
あっちはあっちで順調だ。あと五分もすればテンションＭＡＸの血まみれルッチさんが帰ってくることだろう。流れで俺までしがーんされないことを願います。
『うわ俺ったら大怪我フラグ立ててないか？』
「安心しろ、傷はつくらねえ」
『お前の殺意なしの手ぬるい攻撃なんか当たるかバーカ』
「……弾糸」
『ッッ！』
頬の横を凄いギリギリで弾丸っぽいものが通り過ぎていった。
気を抜いていたとはいえ危なすぎだ。掠って傷ができていたのか、ボボッと頬から蒼い火が上がる。
目の前で上機嫌に笑うドフラミンゴが怖いと思ったのは久方ぶりだ。
『ば、馬鹿にしてすんまっせんしたー！』
「冗談だ。ゆるーく遊ぼうぜ」
なあ子猫ちゃん？とニヤリと笑われて恥ずかしいやら背中の冷や汗やらでなんかもう大変です助けてルッチさん。未だに聞こえる叫び声から、もう少しかかりそうな様子なので望みは薄いね！くそう！！
「お前じゃなくてアイツが俺に向かって来れば」
『向かって来れば？』
攻撃を躱しながら、言葉を交わす。
俺が疑問を表せば、笑いながらクイッと指を動かした。
あっ、何時ものやつや！と思ったのも束の間、俺の体が反抗期。
半獣化も解けてしまったが、即座に片手で腰を抱いたドフラミンゴのお陰で落下は回避。
いや、全然嬉しくないよ？むしろ海に落ちてもよかった。
抱かれた手でクイッと顎を持ち上げられる。顔が近い！！
「アイツを殺してお前を奪ってやろうと思っていた」
『そんなルパ○遠慮する』
「情熱的だろ？」
『この前も言ったが、燃え尽きて灰になれ』
「ああ、いつでもお前に焦がれてるぜハニー」
もうだめだこの変態。俺の体は動かないままだし。
ご機嫌に笑うこのドアホを力の限りぶん殴りたい思いがひしひしと募る中で、ヒュンッと風を切り裂く音。最小限横に移動しただけで躱したドフラミンゴは笑みを深くする。
どうやら沈みかけの船からルッチさんが嵐脚を飛ばしたらしい。
「コイツごと斬る気だったかァ？」
「そいつから手を離せ」
「断る、って言ったら？」
「力づくでも奪うまで」
甲板から月歩で上がってきたルッチさんとピンクバカ鳥の戦闘が始まる。
俺は片腕に抱かれたままなんですがこれ如何に。
状況はドフラミンゴが片腕使えないという事を多めに配慮してもルッチさんが不利。
月歩の時点で体力使うだろうし、落ちたら終わりだ。
いやまあ、このバカも落ちたら終わりって点は一緒だけどまず落ちねえだろ。
六百二話目 「Have some candies!」→←六百話目 「愛情表現だ」
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コリー - おい作者ぁぁ………………………… なんでこんなに面白いんですか！！！むちゃくそに面白いじゃないですか！呼び捨てにしてすみません作者様！！ 宿題進みませんよ、まったく…書いてくださってありがとうございます！生きがいです！！(・▽・)♭ (2020年5月16日 19時) (
レス) id: 40d23dab50 (このIDを非表示/違反報告)
化け狸 - 十四章目……もう入るんスか早いっスねぇ( ・∇・) (2017年1月12日 19時) (レス) id: 9e16e8366e (このIDを非表示/違反報告)
エルフ・シャープナー(プロフ) - もう容量MAXだと!?早いな〜 (2017年1月12日 19時) (レス) id: 01727032ce (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - クレアさん» さぁ〜どうでしょうｗお楽しみにです♪ (2017年1月11日 21時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
クレア - シリアス入っちゃう？( ・ w ・ ) (2017年1月11日 6時) (レス) id: 582b981685 (このIDを非表示/違反報告)
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