SⅥN、海賊の世界に飛んだ一般ピーポーは最強と言う肩書を持ってしまいました。 (ページ2)

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五百十二話目　「かっふぇおーれが、飲みったいの～♪」ページ2

綺麗に巻き終わって、ずれないように医療用テープではっつけた。
終わったぞーと言えば、ありがとうのチューじゃ！とか言って飛びかかってきたカクをひらりと躱し、背中をかるーくぺちっと叩いた。

「うっ！」
『いい弱点ができたなァカク』
「うう、いい笑顔じゃ」
『叩かれたくなかったらセクハラ行為はやめるこったな』
「ま、言いたかねえがお前は明日の昼から暗殺の任務入ってるからな」
「あ、そうじゃったわい」
「支障はねえと思うが、失敗すんなよ」

さて、こちら俺様である。
カクの治療が終わって、取敢えず洗濯物を取り込んだ。
次の仕事はなんだかなーと考えたが、特にない事に気づいてしまったため、自室に戻った。
部屋に入れば銀専用ソファでぷーぷーと寝ている銀を発見。
人差し指で頭をちょいちょいと撫でてやれば、ぱちりと目を開けた。

『起こしたか？寝てていいぜ』

俺の言葉にコクリと頷いて、そのままぷーぷーと昼寝を再開した銀。
もう一度頭を撫でてて、俺は冷蔵庫へ。オレンジジュースでも飲もう。
足を一歩踏み出したとき、ポケットの中の電伝虫が鳴った。

〈A、今どこじゃ？〉
『自室にいるけど……あ、包帯ゆるかったか？』
〈いや、大丈夫じゃ。痛みも幾分マシになったぞ〉
『よかった……で、どうした？』
〈報告書を書いておるんじゃが、温かいカフェオレが飲みたくなったんじゃ〉
『カフェオレな、了解』
〈ミルクとAの愛いっぱいがいいのう〉
『愛は知らんがミルク多めな、OK』
〈嫌じゃ！愛も入れてくれんと拗ねるぞ！！〉
『勝手に拗ねてろ』

がちゃっと通話を切って、ポッケへ直した。
さて、カフェオレっと。

コンコンとノックすれば、中から明るい声が帰ってきた。
ドアを開ければ、机に向かっているカク。手にはペンが握られている。

「すまんの」
『これも仕事だしな。けっこう熱いから気をつけろ』

舌まで火傷したら笑えねえぞ、と釘を刺す。
まあ、長官じゃねえから大丈夫ではあろうけども。

「やっぱりAが淹れると美味しいのう。やっぱり愛か？」
『入れてねえ』
「ウソでも入れたと言ってくれてもいいじゃろうに……可愛げがないぞ？」
『んなもん元からねえよ』
「冗談じゃ。Aは可愛いぞ？わしが保証する」
『おだてても何も出ねえよ』
「顔真っ赤じゃぞ」

クスクスと笑うカクにうっせえと返す。
顔が赤いのは分っとるわ馬鹿が。