【HUNTER×HUNTER】あの奇術師の教育者はこの俺だ！ー子育て編ー (ページ7)

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＋郊外と赤毛の少年と＋ページ7

聞いていない。
まさかこんなところに来るなんて俺は聞いていないからなぁぁぁぁああ!!

＊

「ヒィッ・・・ハァ・・・!!それではいきましょうか、Aさん。」

必死に後付けしたような笑顔で言うアクナを冷たい目で見ていた俺は、足元が急にひんやりするのを感じた。下を向くとあら大変。一面に空が広がっていました。

『って・・・・・・なんでやねーーーーん!!』

「いってらっしゃいませー！」

空に落ちながら俺の部屋で優々と手を振るアクナに殺意が沸いたのはいうまでも無かった。

落ちながら下を向くと、俺が落ちる先は森らしい。
理由は視界に緑があるからだ。渡り鳥が俺の近くを抜けていく。

木刀を伸ばせば届く距離で翼を広げる鳥は、綺麗な緑色の瞳をしていた。

刻一刻と地面に近づく中、俺は脚に力を込める。意味が無いと知っていてもやってしまうのが人間というものだ。

『ッう・・・・・!』

風の音が耳を切るように痛い。
空気を軽く感じるのはここが異世界だからだろうか。
考え事をしているうちに緑がもう眼前。脚に力を込めたのは無意味だった。

『グェ!!』

太い木の枝にお腹を強打し、気絶してしまったA。
そんな彼女を遠くから見つけた人間がいた・・・。

＊

目が覚めたのは朝方。
お粗末なトタンで出来た小屋の中で変な声を出しながら目覚めた。
鳥たちの鳴き声以外は何も聞こえない。緑の光が柔らかにAの腫れた頬を照らしていた。

『おぇっ・・・ここは・・・・・・・。』

「目、覚めた？」

Aの隣から小さく声が聞こえた。
Aが横を向くと、果物を小さな両手にたくさん抱えた8歳ぐらいの赤い髪の少年が立っていた。金色に輝く瞳はどうやら此方をむいているようで。

『キミ・・・誰？』

「ボクはヒソカ。お姉さんが落ちてきて気絶してたから、ここまで運んだんだよ。」

『ありがとう・・・・・・って、えぇええええぇぇぇぇ!!』

アクナが仕組んだのか、それともただの偶然か。俺はどうやら大変な目に合いそうな気がした。