+異世界と教育者+ ページ5
俺は運がない方だと自覚している。
それはいつも忘れていただけであって、自覚が無いわけじゃなかった。
『でも、これはあんまりじゃないか・・・・・・。』
「もっと喜びましょうよ!それともあれですか、指輪から炎が出る世界の方がお好みでしたか?もしくは巨人のうなじを削ぐ世界ですか?それとも悪魔な執事が出てくる話ですか??」
『アクナは隠すっていう事を知らないのか。』
これで俺の漫画コレクションのジャンルがわかってしまった人もいるだろう。
コイツは本当に悪徳業者の社員なのではないのか。俺は酷く痛む頭を抱えて座り込んだ。
『やっぱり俺は運が無いんだ・・・』
がっくりと肩を落とすとアクナは嬉しそうな表情で俺の顔を覗き込む。
今のアクナの顔はまるで新品のオモチャを手に入れた子供のようだ。殴ってやりたい。
「まあまあ、元気だしてくださいよ!この紙はA様に差し上げますんで、それを頼りに契約者を探してください。あ、こっち契約書です。」
二枚の紙を手渡されるが、俺はこの紙を思いっきり地面に叩き付けたい気分だ。
最初に見せられた紙には簡潔にこう、書いてあった。
『HUNTER×HUNTER 流星街』
はい、これで分かった人〜?手を挙げなさい。
ちなみに俺はわかった。だからこそ今すぐに死にたい。
今にもストレス死か、過労死してしまいそうな俺を横目にアクナはニコニコと笑顔を絶やさない。
とことんカ●プロ要素満載なコイツはやはり俺の人生の中でも“絶対に遭遇したくなかったヤツ”ベストスリーに入ると思う。
「早く契約書を読んでください。」
『もう、どうにでもなれ・・・・・・ハハハ。』
______“奇跡の御届け人”契約書
今回抽選に当選したそこのアナタ!
アナタの目の前にいるはずである“奇跡の御届け人”からこの紙を受け取ったはずですが、彼ら“奇跡の御届け人”はある規定の条件を満たしたアナタにしか見えません!
『って、何だコレ!?小学生でももっとマシな文章書けるぞ!!』
後はふざけたことしか書いてないので割愛する。
契約内容はいかにも悪徳業者といった感じの契約内容だった。
『アクナ・・・これを持ってさっさと帰れ。』
「無理です!A様がこの契約書を受け取った時点で契約を承諾したことになってますから。」
『新手の詐欺だなオイ!!ワンクリック詐欺より性質悪いじゃねーか!!』
ああもう、マジでヤダ。本当に帰ってくれよ。
HUNTER×HUNTERの世界にいけなくてもいいから。
38人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミリン*(プロフ) - 面白いです!!更新頑張ってくださいね!! (2014年6月10日 3時) (レス) id: 34e57720cc (このIDを非表示/違反報告)
フロム(プロフ) - 上手くいきました。掲示板になかったので明日の今頃になったら許可落ちると思うんで (2014年4月16日 15時) (レス) id: 1cf1eeec89 (このIDを非表示/違反報告)
フロム(プロフ) - ナナめ上@睡眠不足な日々さん» やってみたら、エラー出ました。どうすればいいですか? (2014年4月14日 19時) (レス) id: 1cf1eeec89 (このIDを非表示/違反報告)
ナナめ上@睡眠不足な日々(プロフ) - フロムさん» あー……載せて下さい! (2014年4月12日 22時) (レス) id: d801bdea77 (このIDを非表示/違反報告)
フロム(プロフ) - ナナめ上@4月は更新が難しいですさん» 絵できました! どうすればいいですか? 載せるなら明日できます (2014年4月12日 16時) (レス) id: 1cf1eeec89 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ