あいつら助けるとお前死ぬけどどうする？

2-6 警察官を目指します。編集済み ページ7

私が両親と彼のご両親と話していると、彼のお父さんの腕の中で眠っていたじんぺいくんが目を覚ました。


「ぅ んんっ」


「お、目ぇ覚ましたか陣平」


「んん〜 ぇ、あれ、とおさん？
！！！？ みおは！！？」


彼は閉じていた目を開け、父親に視線を向けた後、焦った表情で周囲を見回した。


私を探しているようなので、ここにいるよーと言いながら手を振ると、私を見つけたじんぺいくんはまた大きな瞳から大粒の涙を流し、父親の腕から飛び降りて、先ほどと同じように私に正面から抱きついた。


私は同じ体格の彼を受け止めきれず、後ろに倒れそうになるのをお父さんに支えてもらう。
胸が痛くてちょっとうめいたのは内緒

「みお！ みお！ ごめん！おれ、なんもできなくて！おまえがつれていかれそうなのに！くっついてるしかできなくて！

おれ、こわくて、みお、ずっとくるしそうで、せきとまったら、うごかなくなって、おまわりさんとかおいしゃさんが、みおをかこんで、いろんなきかいくっつけてて

みおがいなくなっちゃうんじゃって

おれ、みおがいなくなっちゃうのやだ！
みおがどっかいくならおれもいく！
みおはずっとおれといっしょだ！
おれ、つよくなる！！
みおをまもるのはおれだ！！」


彼はそういうとまたぎゅうっと一度力一杯抱きつくとベッドから降りて、彼の父親の前に駆けて近づいた。


「とうさん！おれにぼくしんぐおしえてくれ！」


彼の父親はしゃがんでじんぺいくんと目を会わせてじっと見つめる

数分そうした後、いいだろう！俺の指導は厳しいぞっと言うがそれに対し、じんぺいくんはやってやる！おれはみおをまもれるおとこになるんだ！！と真剣な顔で答えていた。





ときめいてもいいだろうか。(真顔)
大好きな子にあんな事言われたら照れてもいいよね？
顔に熱が集まるのを両手で隠し胸のトキメキに身を悶えさせた。

実はお父さんも私と同じように両手で顔を覆い、早くも娘を守るナイトの座を奪われたことに涙を流しているなんて全く知らない

私はそれどころではないのだ
ごめん、お父さん


私たちのお母さん達がグッと親指を立てていたのなんてさらに知るよしもない

2-7 警察官を目指します。書き換えなし→←2-5 警察官を目指します。編集済み

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す