4-4 混合した世界でした。編集済み ページ19
『陣平くんこそ、
擦り傷一つつけさせないんだから、私から離れないでよね』
私は繋がれた手をぎゅうと握り
視線を前に向けたまま小さく言い返す
顔に熱が集まるのがわかる
陣平くんみたいにかっこよく言えないのが悔しい!
「はっ、いってろ」
陣平くんは目だけを動かして一瞬だけ私をみた後
ニッと笑った
いや、だからときめかさないで!!
中央に移動させられた私たちは最初は拘束されることもなくその場に座らされ、銃を向けられていたのだが
一人の男性が銃口を向けられパニックになり逃げ出し心臓を撃ち抜かれた
陣平くんはすぐに私を抱き締め、男性の体が見えないようにしてくれた
一瞬で動かなくなった体、心臓から流れ出る大量の血、おそらく見開かれた目は光を宿すことなく涙に濡れているのだろう
死は怖い、体から大量の血がこぼれて冷たくなっていく、感覚が遠退いていく恐怖
小さい頃は血や水溜まりが怖かった
前に死んだときのトラウマだろうか
死んだ時の記憶なんてないのに
今は克服したと思ってた
でも死体は苦手だ
怖い、私もああなる?
陣平くんも?
いや、やだ、彼は死なせない
私も死なない
一緒に生きるの
ふと抱き締めてくれている彼の体が僅かだが震えているのがわかる
そうだよね、彼はまだ小学生だもん
将来爆発物処理班のWエースの一人だと言ってもまだ10才の子供
中身○才の私が怖いんだ
彼が怖がるのも当たり前だ
でも、それでも彼は恐怖に震え上がることなく私を抱き締めて少しでも死の臭いのする物から遠ざけようと、守ろうとしてくれてる
陣平くん、君はなんて強いんだろう
いや、違うね
君が強いのもあるけど、大切なものや人がいるから強いんだね
自惚れても良いかな?
離れるなって守るって言葉と同義だよね?
大切な人の中に私も入ってるんだよね?
私も陣平くんが一番大事だよ
萩原くんも大事だけど陣平くんはもっと違う意味
恋愛的な意味で好きな人だから
陣平くんがいるだけで私は強くなれる
さっきいった言葉嘘じゃないよ
擦り傷一つつけさせないんだから
体にも心にも
私は抱き締められて顔の前にあった彼の胸を少し押し隙間を作る
彼は瞳に小さい不安の色を浮かべて私を見た
大丈夫だよ陣平くん
私がいるよ
強く彼の瞳を見つめて安心するように笑いかける
私たちはお互いに見つめ会うと彼の瞳にあった不安の色はなくなり彼らしい力強い瞳に戻った
「強いな、お前は」
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ディング(プロフ) - るるるさん» わざわざご指摘ありがとうございます!書いた後見直しはしているのですが、また変換ミス等あるかと思います。どうか温かい目で見ていただけると幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 4d97bac8dd (このIDを非表示/違反報告)
るるる - 「降られる」では、上から降って来る何かになるかと。「振られる」だと思いますよ? (2020年6月24日 17時) (携帯から) (レス) id: 2d6581802f (このIDを非表示/違反報告)
ディング(プロフ) - さやクマさん» 読んでいただきコメントまでありがとうございます!私の願望松田さんになってしまっていますが、気に入っていただける方がいて嬉しいです。オリジナル要素多めで書いていきますがどうかお付き合いください。 (2020年6月13日 19時) (レス) id: 4d97bac8dd (このIDを非表示/違反報告)
さやクマ(プロフ) - この作品、大好きです!いつも楽しく読ませていただいてます。松田さん推しなんでめっちゃ嬉しいです!これからも頑張ってください! (2020年6月12日 16時) (レス) id: ae4e9d51ce (このIDを非表示/違反報告)
ディング(プロフ) - 天野陽菜さん» コメントありがとうございます!完全妄想なじんぺいくんを気に入っていただけると嬉しいです!応援ありがとうございます!これからもこの小説をよろしくお願いします。もし見たいシーン等があったらおしえてください。 (2020年6月9日 15時) (レス) id: 4d97bac8dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ディング | 作成日時:2020年6月7日 16時