炎柱の弟子、師範のこと好きなんだってよ。【鬼滅の刃】

４話 ページ6

師範の弟子になって約１年…
ついに、鬼殺隊に入隊するための試験的なもの「最終選別」に挑む日がきた。

『では師範、行って参ります！！』
「うむ！その前にちょっと来てくれ！！」
『はい、どうされまし…っ…？！』

えっ、抱きしめられた…？師範に…？師範に抱きしめられた？！

「鬼を数多く斬らなくたっていい。人助けはして欲しいが…難しそうだったらしなくていい。必ず…生きて戻ってこい。
…長くなってしまったな！頑張ってこい！！」
『っはい！！』


ヤバい…師範に抱きしめられただけじゃなく…生きて戻ってこいって…
いやまあ弟子にそう言うのは当然な気がするけど。
嬉しいんだよなあ！！えへへぇ！！


絶対生きて帰ってやる！そんで結婚してやる！！
待ってろよ鬼ども！！


*****
煉獄side

俺が鬼を退治して戻ろうとしていると、男の怒鳴り声のようなものが聞こえた。誰かと揉めているのだろうか？

少し気になって声が聞こえる方へ向かうと、そこには縛られて立っている少女と先程怒鳴っていたと考えられる柄の悪い男がいた。

何があったか聞いてみると、どうやらこの少女は売られそうになっていたとのこと。

男の方を少し脅すと、その男は逃げていった。

「すまないな、怖がらせてしまって…さっきも言った通り、もう大丈夫だ！
先程、売られそうになっていたと言っていたが…詳しく事情を聞いてもいいか？」
『あ、ありがとうございます…実は…』

そして少女は掠れた声で、父親の借金を見逃す代わりに借金取りに売られそうになっていたことを話してくれた。
よもや、そんなことがあったとは…

母の居場所は知らないらしい。
そこで俺は、一度交番へ行き、孤児院を紹介してもらいそこで暮らして里親を探すことを提案した。

すると少女は先程の掠れた声とは違う、凛とした声で覚悟はできているから貴方の弟子になりたい、と言ってきた。

まだ幼いのにその立派な覚悟…！！素晴らしい！！

「俺は煉獄杏寿郎。今日から君の師匠だ！」
『っ…！火羽彩紗です！お世話になります！！』

そして俺は彩紗を家に住まわせ、弟子として育てた。
彼女にとって継子になるのは荷が重いと考えた俺は、彼女を継子にしなかった。

彩紗は俺が稽古をつけているときは勿論、稽古の前や後、俺がいないときも１人で鍛錬を頑張っていた。

どんな時も鍛錬を頑張る年下の美しい彼女に恋をしたのは、まだ言わないでおこう。

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